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HVDC
辞書:電算用語の基礎知識 計算機技術用語 (TCYOGO)
読み:エイチヴィーディースィー
外語:HVDC: High Voltage Direct Current
品詞:名詞

高電圧の直流

目次
概要

インターネットデータセンターなどでの給電は、省エネの観点から直流化が進んでいる。

直流給電にするにあたり問題となるのが送電ロスである。電線自体の抵抗分による発熱で送電ロスが生じるが、これは電圧を高くすることによって抑えることができる。

そこで、高電圧のまま供給する方式が普及しつつあり、この電圧のことを高電圧直流(HVDC)という。

特徴
手法

データセンターが電力会社より受電した高電圧の交流を、センター内の変電施設で高電圧の直流に変電したのち、これを高電圧のまま各需要に給電する。

需要側はこの高電圧直流を実際に必要な電圧(DC12Vなど)に変換して用いることになる。

高電圧とは何か

重電業界で高圧といえば、電気設備に関する技術基準を定める省令により、直流なら750Vを超え7000V以下のものをいう。

しかしこのICT業界でいうところの高電圧とは、その定義ではないらしい。

給電

HVDCとされる製品は、当初は300〜400V程度の直流を高圧直流(HVDC)と呼び、この電圧を直接給電する方式だった。

しかしサーバー機1台ごとに変圧器を搭載することは、安全性、信頼性、コストなど様々な面で問題があり、この方式は普及しなかった。

紆余曲折を経た結果、最終的に普及の目処がたった方式は、サーバーラックまでをHVDCで給電し、ラックごとにHVDCを12Vなど実際に使う電圧に変換して用いる方式であった。この給電方式だと、次のような変換経路をとることになる。

AC400V程度 → [AC→DC] → DC340V程度 → [DC→DC] → DC12Vなど

これは、AC400V程度を受給し、これをDC340V程度のHVDCにしてサーバーラックに給電する方式である。

供給されたDC12Vは、UPSなどを経由してコンピューターに供給されることになるが、全体を通して、AC-DC変換が1回、DC-DC変換が1回で済むため効率が良い。

リンク
関連する用語
直流給電
インターネットデータセンター

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