電荷を蓄積・放電する機能を持つ電子部品。受動素子の一つである。
両電極板間は絶縁されており導体が無いため、コンデンサ内部には、通常の電流(伝導電流、電荷の移動の電流)は流れない。
しかし、電極板に電荷の出入りがあると電極板周囲に磁界を生ずるが、この磁界分布はコンデンサ内に電流が流れたと想定した場合と全く同じとなる。このため、コンデンサ内には仮想的な電流が流れると考えることが可能で、物理学者マクスウェルはこの電流を変位電流(displacement current)と呼んだ。
この変位電流は伝導電流と何ら変わることはない。従って、電流=変位電流+伝導電流であると考えると、「コンデンサには電流が流れる」と考えることが可能である。
つまりコンデンサの有無に関らず回路の電流は連続しており、キルヒホッフの法則が成り立つ。
回路に挿入することを想定した場合、主として電源回路では蓄電機能が、信号回路では交流のみを通す性質が利用される。
コイルとは正反対の性質を持っていて、この二つを組み合わせて各種回路にも使われる。応用例として、直流電源回路で両極間をまたぐように付けることで、直流電源の安定化を行なうなどの用途がある。
コンデンサは二つの電極板の間の電圧を一定にするような性質があり、電圧が変化するとその変化率に応じて電流が流れる。
この用途で使われるコンデンサを平滑コンデンサと呼び、流れる電流は「リップル電流」と呼ばれ、流すことが出来る電流の限界量は製品により異なる。
信号ラインに直列に挿入すると、直流を通さず交流のみを通す。信号回路では、直流を除くためにコンデンサを用いている。
交流信号だけを扱う電子回路をコンデンサによって結合する時に使われるコンデンサを、カップリングコンデンサ(交流結合コンデンサ)と呼ぶ。
例えば、アンプの出力とGNDの間にスピーカーを繋ぐような場合では、アンプの出力には直流の電流成分を含むため、それを遮断するために、アンプとスピーカーの間にカップリングコンデンサを挟む。
またバイアス電圧を掛けておいて、電極板の間隔を変化させると両端の電圧が変化するが、これを利用したのがコンデンサマイクロホンである。
まずコンデンサは、電極板の間の静電気力(電界)によって電荷を蓄積する。このとき、Q=CV(Q=電荷の量、C=静電容量、V=電圧)の式で表わす事ができる。つまり静電容量が一定の場合、蓄積される電荷は電圧に比例する。
また、上記の法則より電極間の距離を変化させ、印加する電圧を一定とした場合、静電容量の変化に伴ってコンデンサの両端の電圧が変化する。この電圧の変化を利用したものがコンデンサマイクロホンである。
印加するバイアス電圧は一定であることが必要である。この電圧源をファンタム電源と呼び、多くの場合DC48Vが使われる。
電極板の間の電圧を1V/秒の割合で増加させた時に1Aの電流が流れ込んだ場合、このコンデンサの静電容量は1F(ファラッド)であると定義されている。
実際の静電容量はコンデンサの種類にもよるが、一般的なもので1pF〜10,000μF(0.01F)程度である。
大容量の物は蓄電池としての用途もあり、実際にリチウムボタン電池の代替品としても開発が進められ、デメリットもあるが直流電源回路の出力側に挿入して瞬間停電に強い電源を作ることも可能である。
大容量の品種としては電気二重層コンデンサなどが挙げられ、記憶回路のバックアップ電源やモーターなどの動力源として使われる場合がある。欠点としては内部抵抗が比較的大きい・耐電圧が比較的低い点が挙げられる。
コンデンサを直列に繋ぐと、静電容量はその逆数の和の逆数となる(C1とC2ならC=1/(1/C1 + 1/C2)。その代わり、耐電圧は高くなる。
並列に繋ぐと、静電容量はその和となる(C1とC2ならC=C1+C2)。
コンデンサを このようにして得られる静電容量を合成静電容量という。
構造や絶縁体の種類によって、幾つかに分類され、また用途によって使い分けられる。
また極性のあるものと無いものがある。電解コンデンサは極性を間違えると電解質が電気分解されガスが発生し、爆発する。このため、爆発時にケースが割れやすいよう、ある程度の大きさ以上の電解コンデンサには切り欠きが入っている。
この切り欠きの形状は、コンデンサのメーカーによって異なる。