読み:やま・いち・おんな
品詞:慣用単漢字

JIS C 6226-1978および、その後継のJIS X 0208に存在する「幽霊文字」の一つ。

音義不詳。通称は「やまいちおんな」。

この文字は、いわゆる誤字であり、妛という字は漢字にも国字にも存在しない。

この字は本来は、山女の2字を縦に書いて「あけび」と読む字で、国字だった。これは滋賀県の通称地名に存在し、この地名などが由来となった字である。

しかしJISの資料で作字した際に、山と女の紙をそれぞれ貼り付けた時、その紙の影が不幸にも一本の横棒に見えてしまい、もってJIS漢字には山女ではなく、山一女として収録されてしまったのである。

JIS漢字表を見た人々は、この中にあった「妛」という見慣れない字について、その音義(読みと意味)を調べるために漢字辞典を探した。

漢字辞典には、たまたま似た字として、屮一女という字が存在した。これは「シ」「あなどる」と読む字である。ここから、妛はその字であると誤解されるようになり、パソコン用漢字辞典など、JIS漢字を網羅する字典でも、妛は「シ」であるとして収録されていることが多くなった。しかし、これは誤りである。

この字の由来についてはJIS X 0208改正委員会が調査し、この字ができた経緯が明らかとなったのである。

JISが本来収録したかった𡚴(山女)という字については、UnicodeとJIS X 0213に追加されている。

𡚴のコードポイントは、JIS X 0213では第3水準で、面区点は1面47区67点である。

UnicodeでははU+216B4である。この字はCJK Ideograph Extension Bにあるため、表示するには対応する環境が必要である。