天皇
読み:てんのう
外語:Shinto Priest

 神道の司祭の長。
目次

概要

日本国憲法
 現在の天皇については、日本国憲法第1章で定義される。
 日本国憲法では、日本国憲法第1条で次のように定められている。
 第一章 天皇
 第一条 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。
 つまり日本の象徴であり、かつ、日本人が一致団結し日本国という国を作り守っていく上での象徴である、としている。
 天皇は、日本国の象徴であり、日本国民統合の象徴であり、そして日本国の元首であり、現人神である。
 天皇は神道における教皇職であるとともに、世界では皇帝の地位にあるとされ、Emperorと呼ばれている。

大日本帝國憲法
 神道の教皇職である天皇は、大日本帝國憲法(明治憲法)では神(現人神)であることが明確化されており、次のように定められていた。
 第一条 大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之ヲ統治ス
 第三条 天皇ハ神聖ニシテ侵スヘカラス
 また、天皇は日本の君主である旨が示されていた。

特徴

歴史
 日本では古代の政治・軍事権力の頂点に立つ者を、大王(おおきみ)(歴史的かな使いでは「おほきみ」)と呼んでいた。
 平安時代以降は本来は天皇の居所または朝廷を意味する「みかど(御門、帝)」と呼んでいた。
 一方、「天皇」という言葉は支那で唐代に君主の正式名称として用いられていた語であり、最高神を意味し、北極星を神格化した語であった。
 これが日本で用いられるようになるのは7世紀後半の天武天皇の時代とするのが有力な説である。
 これ以外にも様々な表現があったが、大日本帝国憲法によって「天皇」という公称が確立。また、読み方が「てんのう」となったのも明治期のことである。

皇位
 天皇は世襲であり、皇位継承順位に従って皇位が継がれる。
 天皇の家系は歴史が長く、遡ると神話の世界にまで辿りつく。
 日本神話によると、太陽神である天照大神の曾孫の曾孫が、第一代の天皇である神武天皇であるとする。
 以降、天皇は男子が継いできており、万世一系とされる。
 平成の御代に在位されておられる現在の天皇(これを今上という)は、第125代目である。

戸籍と御名
 皇族は日本国民ではない(戸籍がない)。代わりに、皇籍と呼ばれるものがある。
 そのため姓や名の概念に意味がなく、皇族には名字が無い。
 秋篠宮や常陸宮、三笠宮などの場合は宮家を構えているので宮の名前を出すこともある(例: 秋篠宮文仁親王)が、天皇自体は宮ではない。
 そして、天皇というのはいわゆる職名であり名前ではないので、天皇が署名する場合は名前だけを書くことになる(例えば平成の今上陛下の場合は明仁昭和天皇は裕仁、大正天皇は嘉仁、明治天皇は睦仁、など)。
 第一代天皇は神武天皇であり、御名は神日本磐余彦である。

天皇の名
 天皇の名は、御名とは別に、「○○天皇」という形式で命名される。
 明治以降の天皇の場合は崩御(天皇がお隠れになり、次の天皇に役を引き継ぐこと)した後に元号+天皇という名が付けられるようになった。
 なお、一般的には大喪の礼においてこの名が付けられるため、お隠れになってから大喪の礼までは「大行天皇」と呼ばれる。
 つまり崩御あらせられた後に、このように呼ばれることになるため、現天皇に対してはそうは言わない。
 したがって「平成天皇」などとは言わず、「今上」(きんじょう)と言う。但し「平成の天皇」などの表現であれば辛うじて許されるようである。

天皇の妻や子
 天皇の正妻を皇后、先代天皇の正妻を皇太后、先々代天皇の正妻を太皇太后という。敬称は陛下である。
 但し、女帝の場合の正夫は皇婿殿下または皇配殿下という。
 天皇の子で、皇位継承予定の皇子を皇太子という。

皇太子
 また、将来天皇の位を継ぐ皇子のことを「皇太子」と呼ぶが、かつては、皇太子殿下を「東宮」または「日継皇子(ひつぎのみこ)」と呼んでいた。
 東宮東宮御所に名残りがあり、日継皇子は古式ゆかしい皇室行事の際に今でも使われている。皇太子妃は「日継皇子妃(ひつぎのみこのひめ)」。

天皇の公務

公務概要
 天皇陛下は、様々な公務を行なうことが、その務めとなっている。
 学校教育では憲法第4条を前提として「国事行為のみを行なう」と習うことがあるが、これは明らかに嘘で、実際には様々な仕事が行なわれている。
 大きくは、次の三種類に分けられる。
 国事行為は憲法の定めにより天皇のみで行なわれるが、それ以外については天皇皇后両陛下が行なっている。
 以下詳細は、山本雅人著「天皇陛下の全仕事 天皇陛下はどんな日常生活を送っているのか?」と、この本を紹介した日本文化チャンネル桜の放送「桜プロジェクト 平成21年2月4日号 国民の知らない天皇陛下の日常とご公務」から引用する。

国事行為
 憲法に定められる天皇の仕事であり、次の13項目となる。
 天皇は国政に関する権限を持たない。憲法では、その決定権は内閣に存在するとしている。
 また、これにおいて支出がある場合は、宮廷費(公的経費)から支出される。

公的行為
 憲法に定めはないが、「象徴」とされる天皇陛下の地位は実質的に日本国の元首であり、公的な立場で行為をしていただくことが求められている。
 次のような行為が存在する。
 意思決定権は天皇にあるが、憲法の趣旨等に照らし合わせ、宮内庁や内閣が常に配慮を行なう。何らかの問題があった場合の責任は内閣が負う。
 また、これにおいて支出がある場合は、宮廷費から支出される。

その他の行為
 以下は私的行為ではあるが、必要に応じて行なわれる。
 これにおいて支出がある場合、公的性格のある行事は宮廷費から、純粋に私的なものは内廷費(私的経費)から支出される。

歴代の天皇
 初代神武天皇以来、次のように続いている。
  1. 神武天皇
  2. 綏靖天皇
  3. 安寧天皇
  4. 懿徳天皇
  5. 孝昭天皇
  6. 孝安天皇
  7. 孝霊天皇
  8. 孝元天皇
  9. 開化天皇
  10. 崇神天皇
  11. 垂仁天皇
  12. 景行天皇
  13. 成務天皇
  14. 仲哀天皇
  15. 応神天皇
  16. 仁徳天皇
  17. 履中天皇
  18. 反正天皇
  19. 允恭天皇
  20. 安康天皇
  21. 雄略天皇
  22. 清寧天皇
  23. 顕宗天皇
  24. 仁賢天皇
  25. 武烈天皇
  26. 継体天皇
  27. 安閑天皇
  28. 宣化天皇
  29. 欽明天皇
  30. 敏達天皇
  31. 用明天皇
  32. 崇峻天皇
  33. 推古天皇
  34. 舒明天皇
  35. 皇極天皇
  36. 孝徳天皇
  37. 斉明天皇 (皇極天皇の重祚)
  38. 天智天皇
  39. 弘文天皇
  40. 天武天皇
  41. 持統天皇
  42. 文武天皇
  43. 元明天皇
  44. 元正天皇
  45. 聖武天皇
  46. 孝謙天皇
  47. 淳仁天皇
  48. 称徳天皇 (孝謙天皇の重祚)
  49. 光仁天皇
  50. 桓武天皇
  51. 平城天皇
  52. 嵯峨天皇
  53. 淳和天皇
  54. 仁明天皇
  55. 文徳天皇
  56. 清和天皇
  57. 陽成天皇
  58. 光孝天皇
  59. 宇多天皇
  60. 醍醐天皇
  61. 朱雀天皇
  62. 村上天皇
  63. 冷泉天皇
  64. 円融天皇
  65. 花山天皇
  66. 一条天皇
  67. 三条天皇
  68. 後一条天皇
  69. 後朱雀天皇
  70. 後冷泉天皇
  71. 後三条天皇
  72. 白河天皇
  73. 堀河天皇
  74. 鳥羽天皇
  75. 崇徳天皇
  76. 近衛天皇
  77. 後白河天皇
  78. 二条天皇
  79. 六条天皇
  80. 高倉天皇
  81. 安徳天皇
  82. 後鳥羽天皇
  83. 土御門天皇
  84. 順徳天皇
  85. 仲恭天皇
  86. 後堀河天皇
  87. 四条天皇
  88. 後嵯峨天皇
  89. 後深草天皇
  90. 亀山天皇
  91. 後宇多天皇
  92. 伏見天皇
  93. 後伏見天皇
  94. 後二条天皇
  95. 花園天皇
  96. 後醍醐天皇
  97. 後村上天皇
  98. 長慶天皇
  99. 後亀山天皇
  100. 後小松天皇
  101. 称光天皇
  102. 後花園天皇
  103. 後土御門天皇
  104. 後柏原天皇
  105. 後奈良天皇
  106. 正親町天皇
  107. 後陽成天皇
  108. 後水尾天皇
  109. 明正天皇
  110. 後光明天皇
  111. 後西天皇
  112. 霊元天皇
  113. 東山天皇
  114. 中御門天皇
  115. 桜町天皇
  116. 桃園天皇
  117. 後桜町天皇
  118. 後桃園天皇
  119. 光格天皇
  120. 仁孝天皇
  121. 孝明天皇
  122. 明治天皇
  123. 大正天皇
  124. 昭和天皇
  125. 今上(明仁)

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