バイオセーフティーレベルの一つで、危険性が極めて高いもの。

目次 概要 条件 実験室 特徴

概要

条件

個人に対しても地域社会に対しても危険性が高く、扱う病原体が人間や動物への重大な疾病の原因となり、かつ罹患者より他の個体への伝播が、直接または間接に起こり易いもの。

有効な治療法と予防手段が存在しない場合。

実験室

実験は、独立した専用の建物を使用し、隔離域とそれを取り囲むサポート域を設ける。

立ち入り制限された廊下、二重ドアとエアロックにより外部と隔離された実験室を用いる。

床・壁・天井は耐水性かつ気密性のものを用い、作業台と共に洗浄・消毒可能なようにする。

常時高性能フィルターを通して外部から実験室内に空気の流入を行なう。排気は二重高性能フィルターにより除菌してから大気中に放出する。

排水や廃固形物は全て加熱滅菌(290℃)し、冷却後に一般下水へ放出する。

実験は完全機密型の生物学用安全キャビネットの中で実施するか、またはプラスチックスーツ(バイオハザード用の宇宙服のような服)を身に着けて実施する。作業名簿に記載された者以外の立ち入りは禁止する。

特徴

BSL-4に分類されている病原体は、次の種類である。全て「ウイルス」であり、細菌・真菌・寄生虫が無いのが特徴。

• Arenaviridae、アレナウイルス科
  • Arenavirus、アレナウイルス属
    • Guanarito virus、グアナリトウイルス (一種)
    • Sabia virus、ブラジル出血熱ウイルス、サビアウイルス (一種)
    • Junin virus、フニンウイルス (一種) ‐ アルゼンチン出血熱
    • Lassa virus、ラッサウイルス (一種)‐ ラッサ熱
    • Machupo virus、マチュポウイルス (一種) ‐ ボリビア出血熱
• Bunyaviridae、ブニヤウイルス科
  • Nairovirus、ナイロウイルス属
    • Crimean-Congo hemorrhagic fever virus、クリミア・コンゴ出血熱ウイルス (一種) ‐ クリミア・コンゴ出血熱
• Filoviridae、フィロウイルス科
  • Ebola virus、エボラウイルス ‐ エボラ出血熱
    • Ivory Coast ebolavirus、コートジボワール株 (一種)
    • Reston ebolavirus、レストン株 (一種)
    • Sudan ebolavirus、スーダン株 (一種)
    • Zaire ebolavirus、ザイール株 (一種)
  • Marburg virus、マールブルグウイルス ‐ マールブルグ病
    • Lake Victoria marburgvirus、ビクトリア湖マールブルグウイルス (一種)
• Poxviridae、ポックスウイルス科
  • Orthopoxvirus、オルトポックスウイルス属
    • Variola virus (major, minor)、痘瘡ウイルス (一種) ‐ 痘瘡(天然痘)

このうち、痘瘡(天然痘)の病原体は現在、臨床的には根絶されている。

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関連する用語
バイオセーフティーレベル

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