Theora
読み:シオラ
外語:Theora

 ビデオコーデックの一つ。データは通常Oggに格納され、これをOgg Theoraと呼ぶ。
目次

情報

概要
 後にGoogleに買収されるOn2 TechnologiesのVP3を土台として、非営利団体のXiph.Org Foundationにより開発された、オープンソースビデオコーデック
 HTML5における技術候補となっていたが、最終的に不採用となった。

特徴

コンテナー
 Theoraはビデオコーデックであり、特に独自のコンテナーフォーマットは持っておらず、通常はOggに格納される。Oggに格納するので、音声コーデックはVorbisが使われることが多い。
 古くは拡張子として.oggが使われたが、後に音声や映像など機能ごとに拡張子を分ける方針となり、映像は.ogvが使われている。

ブラウザーでの対応
 Mozilla FirefoxOperaGoogle Chrome(Chromium)で対応している。
 対抗技術であるITU-T H.264は2011(平成23)年からライセンス料金が生じるためMozilla Firefoxなどのフリーソフトウェアでは対応することができず、HTML5における標準動画形式のWebブラウザー間の隔絶は決定的となっていた。なお、Internet ExplorerもTheoraには対応しないことが表明していた。

HTML5
 TheoraはBSDライセンスのオープンソースソフトウェアで、特許上の問題も少なく、ライセンス料が無料となっている。
 このためHTML5の策定段階においてはMozilla FoundationやOpera Softwareなどオープンソース界隈からの強い支持があったが、ITU-T H.264を強く支持するAppleNokiaの強い反対があり、最終的に不採用となった。
 代わってオープンソースで登場したのは、Googleが買収したOn2 Technologiesの開発したVP8であり、Theoraの元となったVP3から見ても後継技術である。

後継
 Theora 1.0の仕様が使われているが、Theora 1.1別名Thusneldaとする後継も存在する。
 更なる後継となるTheora 1.2についてはアルファ版が2010(平成22)年に公開されているが、そのまま開発は止まっているようである。

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