半角カナ
読み:はんかくカナ
外語:halfwidth KATANAKA

 JIS X 0201で規定される文字コードのうちの右側部分に相当するもの。
目次

概要
 日本語の符号化方法のひとつシフトJISで、コード0xA0〜0xDFの範囲にある文字。
 シフトJISでは1バイト文字であるが、2バイト文字の半分の幅で表示されることが多いため、全角に対し半分の幅である半角と呼ばれた。

特徴

バイト数
 1バイトカタカナと呼ばれることもあるが、これはCES(エンコード)依存の表現であって不適切である。
 例えば、同じ文字集合であっても、EUC-JPでは2バイトになる。

Unicode
 現在は、多くの処理系で文字コードにUnicodeが採用されている。
 UnicodeでもシフトJISとの互換性のため、JIS X 0201とJIS X 0208の両方のカナ文字が、別のコードポイントとして格納されている。特別扱いされるのは半角カナ文字であり、U+FF61〜U+FF9Fに配置されている。

由来

前史
 「半角カナ」という概念が生まれた最大の理由は、シフトJISが作られたことによる。
 当時の8ビットマイクロプロセッサーを採用したパーソナルコンピューターは非常に機能が低く、漢字を気軽に扱うことは不可能であった。
 文字は、ASCIIを拡張したJIS X 0201というものが使われており、規格で左側と呼ばれる0x00〜0x7fの範囲はASCII相当(ISO 646)で、規格で右側と呼ばれる0x80〜0xffの範囲の一部にカタカナ文字を割り当てた。
 かくして、カタカナだけではあるが、アメリカで産まれ英語しか考えられていなかったパーソナルコンピューターでも「日本語の処理」が可能となったのである。トテモ カクメイテキナ テ゛キコ゛トテ゛シタ。

シフトJIS
 計算機の性能も上がり、JIS C 6226-1978(後のJIS X 0208)という標準規格も作られ、漢字を扱うことが可能になった。ここで、どのように漢字を符号化するかが問題となる。
 当初は、従来のJIS X 0201との互換性は捨てる予定だったが、結局それは出来ず、互換性を維持したまま漢字に対応することになった。
 結果、従来のカナ文字は全て残され、右側で文字が定義されていなかった部分を拡張し、ここに漢字文字つまりJIS C 6226-1978を配置することになったのである。
 漢字は画面の解像度の関係から、英数字やJIS X 0201のカナの倍の幅で表示された。一般的には、英数カナは横8×縦16ドット、漢字は縦横16ドットだった。ここから、漢字が「全角」、その半分の幅である英数字やカナが「半角」と呼ばれるようになった。

現在
 現在では、様々なフォントを利用可能になり、またプロポーショナルフォントも一般化した。このため、文字の幅は様々なものが混在するようになり、半角/全角という二種類だけではなくなった。
 プロポーショナルフォントでは、いわゆる半角カナが、いわゆる全角カナの半分の幅とも限らなくなっており、「半角カナ」という呼称は、実態を反映していない単なる通称となっている。

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