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特殊警備隊
辞書:軍事用語の基礎知識 テロル編 (ATERROR)
読み:とくしゅけいびたい
外語:SST: Special Security Team
品詞:団体組織名

海上保安庁に所属する対テロ部隊。通称SST。第五管区海上保安本部(神戸)の大阪特殊警備基地(大阪府泉佐野市)に所属する。

目次
概要

関西空港の工事現場の警備のために設立された「関西空港海上警備隊」と、再処理済みのプルトニウムをフランスから日本まで海上運搬する際に設立された「輸送船警乗隊」とを統合して、1996(平成8)年5月に設立された。

SSTは3個小隊から成り、全体で40人弱の小規模な部隊である。1個小隊は二等海上保安正の隊長、三等海上保安正の副隊長と6名の隊員の計8名から成る。実戦では1チームを半分に分けた4名でユニットを構成し、各々を隊長または副隊長が指揮する。

各隊員は、警備実施強化巡視船(特警船)の特別警備隊の隊員や、救難強化巡視船の潜水チームの隊員から選ばれることが多いようである。

特徴
主要装備

主な装備はH&K MP5サブマシンガン、SIG SAUER P226自動拳銃、89式自動拳銃、音響閃光弾、暗視ゴーグルなどである。

これらの多くは、輸送船警備部隊設立時に指導を行なったSEALsより導入されたものである。

戦歴

前身の関西空港海上警備隊時代には、鉱石運搬船暴動事件に出動し、暴動の鎮圧に成功した。

1999(平成11)年3月23日の能登半島沖不審船事件では、不審船制圧の為に追跡中の巡視船で待機したが、結局出番は巡って来なかった。不審船騒動としては2001(平成13)年の奄美大島沖不審船事件でも出動したが、この時も出番はやってこなかった。

続いて1999(平成11)年10月22日に日本の海運会社が保有する大型貨物船「アランドラ・レインボー号」(7,762トン)が海賊に襲撃されると、出動した巡視船「はやと」に乗込み待機したが、貨物船乗員は救命筏で漂流中に漁船に発見され、また貨物船はインド海軍に発見されたため、またしても出番は無かった。

2000(平成12)年8月4日、那覇市の西北西約330kmの東シナ海を航行中のシンガポール船籍のバラ積み貨物船「アセアン・エクスプレス」号(約1万500トン)の船内で9人の支那人船員が暴動を起こす事件が発生した。SSTに出動命令が下り、8名の隊員がヘリペリング降下で急襲、無事鎮圧に成功している。このように、SSTは日本の特殊部隊としては群を抜いて経験が豊富な部隊である。

リンク
関連する用語
特別警備隊 (海上保安庁)

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