伊丹市交通局のICカード乗車券の愛称。ソニーが開発したFeliCaシステムを採用している。
- 導入: 2008(平成20)年4月1日
- カードタイプ: Cタイプ (FeliCa)
- カード規格: 独自規格
- ID番号: IT ([i][t]ami city)
- 導入エリア: 伊丹市交通局(伊丹市営バス)
- 利用者数: 不明
- 相互利用: 予定なし
- 運賃支払い機能
- カード種別
- デポジット: 500円
- 会費等: 無料
- 紛失時: 再発行不可
- 電子マネー機能: なし
- その他サービス: なし
伊丹市交通局(伊丹市営バス)の路線バスで使えるバスカードである。
名前は、伊丹(itami)とhappy(幸福)から。
なお、itappyに定期券はなく、従来通りの定期券が発行されている。
またitappy圏はPiTaPaのポストペイエリアであり、PiTaPaの登録型割引で定期券相当の割引を受けることが可能であるため、今後もitappy定期券は発行されないものと思われる。
なお、itappyの開始に伴い、従来の磁気式のバスカードは自販機での販売を終了し、itappyへと置き換えられた。2014(平成26)年現在も、磁気カードは窓口で購入することが可能。
バスの形と思われる、下に二つの突起のあるピンク色の長方形の中に、itami itappy のロゴが描かれているシンプルな券面である。

伊丹市交通局(伊丹市営バス)の路線バス。
購入方法
いかのいずれかで購入できる。
- 窓口で購入する
- 交通局(広畑営業所) (09:00〜20:00)
- 阪急伊丹駅前 市バス総合案内所 (09:00〜19:00、土日祝は17:00まで)
- 自販機で購入する
- 阪急伊丹駅前 市バス総合案内所の脇にある自動販売機 (06:00〜21:00)
- JR伊丹駅 2階コンコース (07:00〜21:00)
- 阪急塚口いかりスーパーマーケット3階 (09:30〜19:00)
バス車内では購入できない。
利用方法
乗車時に、精算機のカード読み取り機にタッチする。
伊丹市営バスは、乗車時に運賃を支払う、前払いの均一料金制である。
チャージ方法
いかのいずれかでチャージできる。
- 窓口で依頼する (2,000円、5,000円、7,000円)
- 交通局(広畑営業所) (09:00〜20:00)
- 阪急伊丹駅前 市バス総合案内所 (09:00〜19:00、土日祝は17:00まで)
- itappy自動発売機を使用する (2,000円、5,000円、7,000円)
- 阪急伊丹駅前 市バス総合案内所の脇にある自動販売機 (06:00〜21:00)
- JR伊丹駅 2階コンコース (07:00〜21:00)
- 阪急塚口いかりスーパーマーケット3階 (09:30〜19:00)
- バス車内 (2,000円)
バス車内でのチャージは、1000円札2枚による2000円のみである。2000円札は使用できないので注意。
カードは2000円/5000円/7000円で販売されている。別途500円のデポジットが必要である。
購入時点でプレミアム額が含まれている。
つまり、2000円のカード(利用額は2310円)を新規で買うためには、デポジット額含めて2500円が必要である。
窓口でのチャージ(積み増し)は2000円/5000円/7000円で可能。バス車内では1000円札2枚の2000円のみでチャージ対応している(2000円札使用不可)。
プレミアム額含む利用可能額は以下の通り。
- 2,000円チャージ ‐ 利用額2,310円 (+310円、15.5%還元)
- 5,000円チャージ ‐ 利用額5,880円 (+880円、17.6%還元)
- 7,000円チャージ ‐ 利用額8,400円 (+1,400円、20.0%還元)
当初は2,000円チャージまたは新規購入で利用額2,200円(プレミア額200円)であったが、消費税増税に伴う運賃改定(運賃200円→210円)の対応で、2014(平成26)年4月1日以降はプレミア額が増額され利用額2,310円(プレミア額310円)となった。
電子マネーには対応していない。
itappy自体は電子マネーには対応していない。
但し、カードを「見せる」と、1日に何度でも割引される特典が提携店舗にて実施されている
。
このスタイルは、先に京都市の民鉄が導入したらんでんカードに似ているが、こちらは市営だけに、提携店舗数もかなり多く利便性が高いと思われる。飲食店、レジャー施設、スポーツ施設、生活施設、文化施設など多岐にわたり、中にはお葬式の割引まで。
伊丹市民であれば、持つだけで確実に利益のあるカードといえる。
以下はすべて、独自解析情報による。数値は全てビッグエンディアン(BE)である。
暗号化されていない領域は次の通り。
- システムコード: 862C
- サービスコード: 100B (1ブロック) ‐ カード番号
- サービスコード: 104B (1ブロック) ‐ カード番号
- サービスコード: 10CB (1ブロック) ‐ カード番号
- サービスコード: 110B (1ブロック) ‐ カード番号
- サービスコード: A00B (8ブロック) ‐ カード発行者情報
- サービスコード: A00F (20ブロック) ‐ 利用履歴情報
- サービスコード: A04B (8ブロック) ‐ カード残額情報
- サービスコード: A04F (16ブロック) ‐ 積増履歴情報
- サービスコード: A08B (8ブロック)
- サービスコード: A0CB (8ブロック)
- サービスコード: D34B (1ブロック) ‐ カード番号
- サービスコード: D38B (1ブロック) ‐ カード番号
- システムコード: FE00 (共通領域)
- サービスコード: 394B (1ブロック)
- サービスコード: 398B (16ブロック)
- サービスコード: 39C9 (6ブロック)
カード裏面には「ITxxx xxxx xxxx xxxx」とあるが、その番号情報が暗号化なしで記録されている。
- システムコード: 862C
- サービスコード: 100B (1ブロック)
- サービスコード: 104B (1ブロック)
- サービスコード: 10CB (1ブロック)
- サービスコード: 110B (1ブロック)
- サービスコード: D38B (1ブロック)
D38B以外の4つは、次の通り。
- +0〜+7 (8バイト): カード番号の下8桁(ASCII形式)
- +8〜+F (8バイト): 全て0x30 (未使用?)
D34Bは、次の通り。
- +0〜+5 (6バイト)
- 47〜44 (4ビット): 不明
- 43〜4 (40ビット): カード番号の下10桁(BCD形式)
- 3〜0 (4ビット): 不明
- +6〜+F (10バイト)
D38Bは、次の通り。
- +0〜+3 (4バイト): (不明)
- +4〜+5 (2バイト): カード番号の下から10桁目と11桁目?(ASCII形式)
- +6 (1バイト): 0x20 (空白文字)
- +7〜+F (9バイト): カード番号の下9桁(ASCII形式)
他の多くのカードは暗号化領域に書かれていて読めないが、このカードは暗号化されていないようである。
なお、券の裏に刻印されている「FPxxxxxxxxxx」という番号については記録されていないように見える。
カード発行者と、カードそのものの情報が格納されていると見られる。
1ブロック目
- +0〜+1 (2バイト): 0x0E 0x3B ‐ 0x0e3b は、サイバネ規格で伊丹市交通局の会社ID
- +2〜+3 (2バイト): 0x10 0x01 ‐ (不明)
- +4〜+5 (2バイト): 0x00 0x00 ‐ フラグ?
- +6〜+7 (2バイト): 0x00 0xE0 ‐ (不明)
- +8〜+A (3バイト): カード発行日
- B (1バイト): 0x00 ‐ (不明)
- +C〜+D (2バイト): 0x0F 0x00 ‐ (不明)
- +E〜+F (2バイト): 0x32 0x00 ‐ (不明)
2ブロック目以降
(全て不明)
1件1ブロック(16バイト)で、最新20件が記録される。
各ブロックの内容
- +0〜+2 (3バイト): 取引月日と時刻
- 23〜13 (12ビット): 月日 (月×100 + 日)
- 12〜0 (12ビット): 時刻 (時×100 + 分)
- +3〜+4 (2バイト): 乗車停留所
- +5〜+6 (2バイト): 降車停留所※ (前払い均一料金のため、乗車停留所と同じ)
- +7〜+8 (2バイト): バス車番※
- +9 (1バイト): 取引連番 (新規で0x01、以降増分)
- +A〜+B (2バイト): 利用種別?※ (新規購入=0x0000、バス乗車=0x2008、バス乗継割引=0x220C)
- +C (1バイト): 処理内容
- 05 バス乗車
- 08 新規購入またはチャージ機でのチャージ
- 19 阪急伊丹駅前の案内所でチャージ
- +D (1バイト): (不明)
- +E〜+F (2バイト): 残額総計(円)
残額総計は、プレミアム額を含めてカードに記録される。
チャージの場合、乗車停留所にチャージ場所の番号が入るが、降車停留所、バス系統、利用種別と予想される項目は、前回降車の情報(一つ前の情報)が残留しているようである。処理のバグと思われるが詳細は不明。
8ブロック(48バイト)分用意されていると思われる。
1ブロック目
- +0〜+1 (2バイト): 最終決済年月日 [年/7ビット、月/4ビット、日/5ビット]
- +2〜+3 (2バイト): 最終決済時刻 [時/5ビット、分/6ビット、秒÷2/5ビット]
- +4 (1バイト): (不明)
- +5 (1バイト): (不明)
- +6 (1バイト): (不明)
- +7 (1バイト): (不明)
- +8〜+9 (2バイト): (不明)
- +A〜+B (2バイト): 最終決済停留所?
- +C〜+D (2バイト): 最終決済バス車番
- +E〜+F (2バイト): (不明)
2ブロック目
- +0 (1バイト): (不明)
- +1〜+2 (2バイト): (不明)
- +3〜+4 (2バイト): カード残高(円) (プレミア額を除いた分)
- +5〜+6 (2バイト): プレミアム残高(円)
- +7〜+F (9バイト): (不明)
3ブロック目
- +0〜+4 (5バイト): (不明)
- +5 (1バイト): 連番? (新規購入で0x02スタート)
- +6〜+7 (2バイト): 最終決済停留所?
- +8 (1バイト): (不明)
- +9 (1バイト): 対応する利用履歴情報A00Fの取引連番
- +A〜+B (2バイト): 最終利用種別? (新規購入=0x0700、バス乗車=0x0F0E、チャージ=0x0F00)
- +C〜+D (2バイト): 最終利用種別? (新規購入=0x0000、バス乗車=0x2008、バス乗継割引=0x220C)
- +E (1バイト): (不明)
- +F (1バイト): (不明)
4ブロック目
- +0〜+F (16バイト): 全部0x00 ‐ (不明)
5ブロック目
- +0〜+F (16バイト): 全部0x00 ‐ (不明)
6ブロック目
- +0〜+F (16バイト): 全部0x00 ‐ (不明)
7ブロック目
- +0〜+F (16バイト): 全部0x00 ‐ (不明)
8ブロック目
- +0〜+F (16バイト): 全部0x00 ‐ (不明)
カードの残高は、プレミアム残高から先に消費され、この残高が0になると次にカード残高分が減算される。
ただし、カードの払い戻し時はこれとは別の計算によるので、この値が払い戻し額に影響するということではないようである。
1件1ブロック(16バイト)で、最新20件が記録される。
各ブロックの内容
- +0〜+2 (3バイト): 取引日付
- +0 (8ビット): 年 (西暦下2桁)
- +1 (8ビット): 月
- +2 (8ビット): 日
- +3〜+4 (2バイト): 積増金額(円) (0x07D0 = 2000円)
- +5〜+6 (2バイト): 生じたプレミア金額(円) (0x0136 = 310円)
- +7〜+8 (2バイト): チャージ停留所番号
- +9〜+A (2バイト): 0x00 0x00 (不明)
- +B (1バイト): 連番 (新規購入で0x01スタート)
- +C (1バイト): 処理内容? (新規購入またはチャージ=0x08)
- +D〜+F (3バイト): 0x00 0x00 0x00 (不明)
関連するリンク
http://www.itamicity-bus.jp/itappy/
用語の所属

ICカード乗車券

FeliCa

非接触ICカード