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きらり
辞書:科学用語の基礎知識 天文学人工衛星編 (USATE)
読み:きらり
外語:Kirari
品詞:固有名詞

光衛星間通信実験衛星(OICETS)「きらり」。

欧州宇宙機関(ESA)の通信技術試験衛星ARTEMIS(アルテミス)とレーザーを利用した衛星間光通信をする実験衛星である。

目次
人工衛星の情報
基本情報
形状寸法

直方体の箱形の本体の側面に太陽電池パドル(PDL)が2枚付き、本体先端に光衛星間通信機器光学部(LUCE)が取り付けられている。

沿革
特徴
目的

「きらり」は低高度地球周回軌道を周回する衛星である。通信相手のARTEMISは静止衛星である。相互の通信を実験することを目的とする。

従来、衛星間通信は電波が主だったが、通信にレーザーを使う目的は電波と違い干渉を起こさない安定した通信が可能で、また伝送速度も高速という利点があるからである。

また、光は直線に進むため秘匿性が高いこと、電波を使う時よりも衛星搭載機器が小型軽量化可能なことから、実用化が期待されている技術である。

技術

ARTEMISと「きらり」は互いに移動するため距離や位置は変動し、距離は最大で45,000kmになる。

この間でのレーザー光通信を実現するには、高出力のレーザー素子と、高利得の光アンテナを用い、高感度信号検出器で受信信号を解読する必要がある。

そしてレーザーは電波と違って真っ直ぐ直線に飛ぶので、正確に相手のアンテナを狙わねばならない。受ける側も多少の誤差を補足し、かつ追尾できるような技術が必要となる。

こういった技術開発がARTEMISおよび「きらり」の目的である。

実験の結果

当初予定の運用期間(約1年間)を大幅に上回る4年間以上の運用に成功した。

この間に世界で始めて双方向の光衛星間通信と、低軌道周回衛星と光地上局を結ぶ通信の実験に成功した。

2005(平成17)年12月から2006(平成18)年8月までの定常段階において、合計100回の光衛星間通信実験に成功(105回試行)し、光通信に必要な補足、追尾、指向技術などの実証を達成した。

また光地上局(東京都内のNICT、ドイツのDLR)との実験を実施、26回中16回成功し、うち晴天時の成功率は100%だった。通信品質も良好で、衛星・地上間の光通信も現実性があることを実証した。

打ち上げまで
当初予定

当初は、J-Iロケット2号機(J-I・F2)で2001(平成13)年度に打ち上げ予定だった。

ARTEMISはH-IIAロケットで打ち上げ予定で、共に日本から打ち上げて交信実験に望む予定だったが、双方のロケットで打ち上げ計画が狂ってしまった。

結局ARTEMISはH-IIAロケットでの打ち上げを断念し、2001(平成13)年7月12日にアリアンV・10号機(V142)で辛うじて打ち上げに成功した。

ロケット決定まで

「きらり」打ち上げのために、J-IロケットやH-IIAロケット、Μ-VロケットGXロケットが検討された。

J-IロケットやH-IIAロケットは、予算不足と製造スケジュールが間に合わないことから外された。

GXロケットはまだ開発中、そしてΜ-Vロケットでは打ち上げ条件等から不適のため利用できず、仕方がなく海外のロケットを探し、ロシアのロケットを使うことになった。

打ち上げ

OICETSは2005(平成17)年8月24日06:10(23日@923)にロシアの民間会社ISCコスモトラス社がカザフスタン共和国バイコヌール宇宙基地よりドニエプルロケットで打ち上げた。

このロケットでは、同じく国産の衛星INDEX(れいめい)もピギーバック衛星として打ち上げられている。

OICETSは打ち上げ15分10秒後にロケットの三段目から分離され、ほぼ予定通りの軌道に投入された。打ち上げ成功後、OICETSには「きらり」と命名された。

本体開発費は約127億円と報じられている。

リンク
関連するリンク
JAXA|光衛星間通信実験衛星「きらり」(OICETS)
用語の所属
人工衛星
地球周回軌道
関連する用語
レーザー

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