何もしないデバイス。書き込んでも無視され、読み出しても何も出てこない。これは、出力を「捨てる」時によく使われる。
UNIXやLinux等のPOSIX準拠OS、MS-DOSなどでは、出力は一般に標準出力である。
標準出力はデフォルトではコンソール画面であるが、画面に出したくない場合などは、nullデバイスにリダイレクトすることで、その結果を「捨てる」ことが出来る。
UNIX系OSやPOSIX準拠OSでは、/dev/nullである。
MS-DOSではNULである。
UNIX系OSでは、パーミッションは "crw-rw-rw-" となっており、先頭のcからキャラクターデバイスであることが分かる。
MS-DOSではディレクトリは無関係に、ファイル名をNULとするとnullデバイスとなる。このため、NULという名のファイルやディレクトリは作成できない。
/dev/nullやNULに、どれだけ大量のデータを流し込んでも、溢れるということがない。全てが無視されるからである。
かくして、派生して際限なく飲み食いする人を、俗に/dev/nullと言うようになった。
関連する用語

/dev/null

zeroデバイス