次世代情報家電用の情報処理に用いる半導体および関連ソフトを、国内情報・電機大手数十社で共同開発し無償公開することで、開発コストの削減と高品質化を実現し、世界市場への対抗を狙うプロジェクト。OSとして国産無償OSである "TRON" をベースに採用する。
開発対象として、規格化されたCPUボード、リアルタイムOS "T-Kernel"、セキュリティアーキテクチャ "eTRON" を中核とし、その上で動作するアプリケーション開発のためのミドルウェアまでを含む。
従来のTRON仕様は "基本的な基準" のみを定めて実際の実装は各メーカーがハードや目的に合わせて最適な形を自由に選ぶ方針であったが、このために各メーカーごとに準拠内容がまちまちとなっており、APIなども含めてほとんど統一されたものが無かった。T-Engineでは半導体基盤までを共通開発し、各メーカーはその仕様に合わせてネット接続機能などの制御ソフトやチップを開発し、組み込んでいくことになる。
対象とする機器に合わせて4種類の規格を開発予定であり、携帯情報機器向けの標準T-Engineのほか、家電機器・計装機器向けの "μ(マイクロ)T-Engine"、スイッチ・センサー類向けの "n(ナノ)T-Engine"、あらゆる物に取り付け可能な無線交信用ワンチップコンピュータ "p(ピコ)T-Engine" がある。
対象CPUは一つに限定せず、主要な組み込み向けCPUである日立SuperH、三菱M32、日本電気MIPS、横河ARMが予定されている。
2002(平成14)年6月24日に母体となる協議会 "T-Engineフォーラム" が結成された。会長はTRONプロジェクト提唱者である坂村健東京大学教授。初期参加企業数は22社。1ヶ月後の7月30日時点で37社となっている。
初期参加22社は次の通り。(株)アプリックス、イーソル(株)、(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモ、(株)東芝、日本電気(株)、パーソナルメディア(株)、(株)日立製作所、富士通(株)、三菱電機(株)、横河デジタルコンピュータ(株)、(株)横須賀テレコムリサーチパーク、以上11社が幹事で、ほかに(株)NTTデータ、沖電気工業(株)、京セラエルコ(株)、(株)グレープシステム、ソリッド(株)、大日本印刷(株)、(株)デジオン、ピクセル・テクノロジーズ(株)、(株)ピンチェンジ、ヤマハ(株)、矢崎総業(株)。