メインフレーム
読み:メインフレーム
外語:mainframe

 汎用計算機のこと。科学技術計算や基幹業務、機器制御など、様々な業務に対応できるシステムであることから「汎用機」と呼ばれた。
目次

概要
 メインフレームという言葉は、まだコンピューター(電子計算機)がワンフロアを占領するほど大型だった時代に、巨大な鋼鉄キャビネットであるCPUを指す言葉として生まれた。
 時代を経るにつれ、当時コンピューター業界を独占していたIBMの官僚体質への批判、時代遅れのバッチ処理指向の処理システムを連想させる言葉として定着した。

特徴

傾向
 スーパーコンピューターや組み込みプロセッサー、UNIXワークステーション、パーソナルコンピューター(PC)等、メインフレームの業務を代替できるコンピューターは続々と登場してきたが、メインフレームはいまも現役である。
 メインフレームは大型な上に高価である。本体だけでなく空間的に大きく、電力を大量に消費し、メンテナンス費用も高価である。このため、現在では企業の基幹業務など、メインフレームが得意とする長時間連続運用能力を生かした業務に使用されている。
 現在、メインフレームはオンライントランザクションや分散処理、UNIX化などの対メインフレームとして登場した技術を取り込み、進化を遂げている。

利用価値
 昔と現在では、使う部品なども違っているが、昔のメインフレームの価値は、第一に信頼性、そしてI/O性能だった。
 信頼性はPCよりは高いとされる。現在ではハードディスクドライブなどを始めとしてPCと殆ど同じ部品を使っていることから今では昔ほどの信頼性があるかは定かではない。
 I/O性能という面では、例えばメモリーとディスクの間のデータ経路(チャンネル)は最低でもPCの100倍は存在する。CPUとは独立して動作するため、計算能力には影響が出ない。計算しないで良いデータが多い環境と言うのはあり、それをいちいちCPUにかき集めていたら遅い。多数の経路を用意し、効率的に処理するのが、メインフレームということになる。
 どのようなコンピューターでも、入力から出力までの時間の短さや単位時間あたりの処理可能量が要求されることに違いはない。大量のデータを扱うコンピューターはCPUパワーだけあっても速度は向上しないため、メインフレームは重視する箇所が違っている、と言える。

現状
 メインフレームが得意とするのは、例えばデータベースである。
 しかし、恐らく現在世界最大級のデータベースを持ち、最もアクセスされるデータベースと見込まれるGoogleはLinuxをOSに使うPCであり、Yahoo!(US)や2ちゃんねるなどもFreeBSDを使うPCである。
 メインフレームも今やディスクアクセスにNASを用い、計算速度はとっくにスーパーコンピューターに負けてしまっている。
 かつては銀行のようなシステムはメインフレームが多かったが、現在ではコスト削減のためにPCベースのコンピューターを冗長化して使うことも少なくない。
 1台の高信頼より、複数の底信頼で冗長化、というのがトレンドとなって以降は、メインフレームは益々立場が弱まっていった。

ダウンサイジング
 ダウンサイジングとは、メインフレームのような大型のコンピューターを、より小型のコンピューターに置き換えていくことをいう。
 こういった流れは全世界的で、メインフレームほどの信頼性が必要とならない用途から、PCベースのUNIXサーバーなどに置き換えられていった。逆に、一旦そういったものに置き換えられた後、再度メインフレームに戻るようなこともあり、プロジェクトの都合でコンピューターの規模が選ばれる時代になったとも言える。
 このようなダウンサイジングはコンピューターを生み出したアメリカでも例外ではなく、ホワイトハウスでは2009(平成21)年にメインフレームの使用が終了した。
 アメリカ航空宇宙局NASAでも、全盛期には宇宙飛行に関する複雑な計算をメインフレームが処理していたとされるが、最後のメインフレームIBM Z9がその役割を終え、2012(平成24)年2月末をもってシャットダウンされることとなった。当時は電気代だけで年間3万ドル、メンテナンスとサポートで更に70万ドルが掛かっていたとされ、財政難が課題となっているNASAでは、メインフレーム退役は金銭的意味が大きいものと思われる。

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