宇宙開発事業団(NASDA、後のJAXA)により開発された、データ中継技術衛星。
これは静止衛星で、地上約36,000kmの静止軌道から、地球に近い軌道を回る宇宙機のデータを地上に届けることを目的とする中継衛星である。
静止位置は東経90°付近である。
衛星計画名はDRTS。
打ち上げ成功後、「こだま」と命名された。
DRTSの信号の受信はチリ大学サンチャゴ局で2002(平成14)年9月10日17:59(@415)から開始され、この信号で太陽電池パドル展開が予定通り実行されていることが確認された。
日本初のデータ中継衛星であり、今まではアメリカなどに依頼していたこの分野も一人立ちできるようになった。
この衛星を利用することで、直接地上まで電波の届かない人工衛星や国際宇宙ステーションからの大量のデータを、日本の受信局に届けることができるようになる。
ちなみに当初計画では二機体制で、DRTS-W(WEST)とDRTS-E(EAST)と呼ばれており、その総称がDRTSであった。
Wは東経約90°、Eは西経約170°に配置予定だったが、2001(平成13)年8月の宇宙開発委員会においてDRES-Eの開発中止が決定されたため、それ以降はDRTS-Wを単にDRTSと呼ぶことになった。
関連するリンク
http://www.jaxa.jp/missions/projects/sat/tsushin/drts/打ち上げに用いたロケット
H-IIAロケット3号機
関連する衛星
DRTS-W
DRTS-E