プルトニウムの二酸化物。天然の(環境中の)プルトニウムは、殆どがこの形で存在している。核燃料として使われる。
- 組成式: PuO2
- 分子量: 276.1
- 融点: 2400℃
- 沸点: 2800℃
- CAS番号: 12059-95-9
- 外観: 黄褐色の結晶性固体
核燃料の再処理工場により、処理され回収され、結果得られるプルトニウムは硝酸プルトニウム溶液となっている。
このプルトニウムを原子炉で核燃料として使うためには、酸化物などに転換する必要である。幾つかの方法があるが、この過程を総じて「プルトニウム転換」という。
大きく、プルトニウムの単体に転換する方法と、混合変換法と呼ばれる、ウラニル溶液と混合し二酸化ウランと二酸化プルトニウムの混合酸化物に転換する方法がある。
当然、プルトニウム単体を得る方が良いが、核兵器にも転用できるため、日本の場合は米国政府の内政干渉によって後者、混合転換法を要求された。このため、これを核燃料とするにはMOX燃料として燃料化する必要が生じる。
惑星探査機などでは、二酸化プルトニウムを熱源とし、熱電対を用いて電力を得る発電機、原子力電池(RTG)がよく利用されている。
関連する物質

プルトニウム

MOX燃料

二酸化ウラン
関連する用語

原子力電池