抗シトルリン化蛋白抗体に対する自己抗体で、関節リウマチの症状を判定するのに使われる。抗シトルリン化ペプチド抗体などとも。

目次 概要 特徴 正常値 関節リウマチ 検査

概要

リウマチ因子(RF)と同様に自己抗体の一つだが、早期の関節リウマチでも見られること、リウマチ因子と違って全身性エリテマトーデス(SLE)など他の疾病では殆ど見られないことなどから、関節リウマチの診断によく使われている。

抗CCP抗体検査はお値段が高いため健康診断で実施することはない。健康診断(人間ドック)では、まずリウマチ因子(RF)などを調べ、もしここで異常値を確認した場合に、次に抗CCP抗体などを確認して関節リウマチかどうかを確認することになる。

検体検査においては、免疫学的検査のうち「D014 自己抗体検査」に分類されている。検査料は210点である。

特徴

正常値

診療機関によって様々だが、一例は以下の通り。

• 基準値: 4.5U/mL未満

関節リウマチ

関節リウマチでは、関節の滑膜にシトルリン化蛋白が発現し、これに対して血清中には自己抗体である抗シトルリン化蛋白抗体が産生される。

この蛋白や抗体が関節リウマチ以外では殆ど見られないため、抗CCP抗体の検査は他の検査よりはるかに鋭敏であり、関節リウマチに対する高い特異性と感度を持った検査は関節リウマチの早期発見にも有用となる。

つまり、他の検査でリウマチか判断が難しい場合でも、抗CCP抗体が陽性であればリウマチである可能性が高い。今は発症していなくても、陽性であれば数年以内に本格的な関節リウマチを発症する可能性が高い。

検査

抗CCP抗体の結果は、採血後約1週間で分かる。検査は随時可能である。

抗CCP抗体は治療効果の判定にも使うことができるが、ただし健康保険では、関節リウマチと確定診断できない者に対して原則1回を限度として算定できる。

また、既に関節リウマチと診断されている場合であっても、治療薬選択の目的であれば1回を限度として算定することができる。

抗CCP抗体結果の保険点数は210点であるため、1回のみ3割負担なら630円、以降は全額自費(10割負担)で2100円ということになる。

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抗体
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