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狂犬病
辞書:科学用語の基礎知識 医学・情報編 (BMEDI)
読み:きょうけんびょう
外語:rabies
品詞:名詞

狂犬病ウイルスの感染により罹患する病。

目次
疾病
概要

一度発病すると致死率ほぼ100%で、発病後数日で死亡する、危険な病である。

潜伏期は平均30日で、1週間から1〜2年、中には7年の例もあり様々である。

病因

体内に侵入したウイルスは、末梢神経経由で中枢神経組織に達し、ここで増殖する。そして各神経組織へと広がって、唾液腺でさらに増殖する。

但し、噛まれた後でワクチンを打っても有効(感染後接種が有効)という珍しい特性を持った病気でもあるため、現在では昔ほどの恐怖はない。

病態

症状は主に狂躁型と麻痺型があり、狂躁型は神経が過敏となることで狂躁状態となって目前にあるものに次々と噛み付くようになり、やがて全身麻痺をおこし、昏睡状態となって死亡する。麻痺型は発病後にすぐ麻痺をおこすものである。

視神経が極度に敏感になるためキラキラする物を見るだけで激痛が走るため、水を見ると痙攣したり半狂乱になる。よって病室もカーテンを閉めて暗くすることになる。水を飲む時の刺激だけで痙攣を起こすために、苦痛で水を飲めなくなるため、恐水症とも呼ばれている。

特徴
年間死者数

狂犬病による死者はアジアやアフリカなどの後進国を中心として、世界で年間5万〜6万人程度いるとされる。

生存例ほぼ0%

米疾病対策センター(CDC)によると、2004(平成16)年末現在、発病後の生存例は世界で僅か6例のみであり、うち5例は感染後、発病する前にワクチン接種を受けた患者である。

6例目はワクチン接種もなく発病したケースとしては世界初の生存例であり、麻酔薬と抗ウイルス剤を継続投与することでウイルスの除去に成功し奇跡的な回復を遂げた。しかし神経系へのダメージや著しい衰弱が残ったとされる。

このように、狂犬病は長い人類の歴史でも文献的に助かった例が殆ど見当たらないことから、致死率は100%と言われているのである。

感染

狂犬病は名前に反し、だけでなく人間を含めて全ての哺乳類が罹患する。

日本では1950(昭和25)年に狂犬病予防法が作られ、犬の登録と予防接種が義務づけられて狂犬病は激減、1957(昭和32)年に撲滅されて以降、2004(平成16)年まで発生は報告されていない。しかし世界的には野生動物の感染もあり、まだまだ油断できない病気である。

例えばロシアがあるが、ロシアには野犬も多く、狂犬病も大流行していて毎年多くの人が死亡している。にも関わらずロシアの船舶の船員のペットはワクチンを打っていなかったり、小犬を連れて来ては日本で売っていたりするため、日本に再び狂犬病ウイルスが広がるのは時間の問題であると考えられている。

ワクチン接種の状況

近年の日本では、副作用や費用を理由に、犬への狂犬病ワクチン接種義務付けを廃止しようなどという動きもあるらしい。

また犬を飼う場合、登録と予防接種は飼い主の義務であるが、登録率と接種率は全国平均で約7割とされている。接種率が7割を下回ると、感染症が発生した場合の蔓延防止が困難になるとされる。

治療

発症後の有効な治療法は存在しない。

発症前であれば、ワクチンの接種が行なわれるが、発症を抑えられるかどうかは未知数である。

リンク
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狂犬病ウイルス

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