通信用語の基礎知識 全国のICカードこれひとつ 戻る

ワクチン
辞書:科学用語の基礎知識 生物学編 (BBBIO)
読み:ワクチン
外語:vaccine
品詞:名詞

病原となるウイルス(病原体)を弱めたり死滅させたり、あるいはその遺伝子の一部分から作成した生物製剤。

目次
概要

伝染病の予防接種に用いられる、免疫材料である。

免疫材料を接種することで生物の免疫系を反応させ、これによって免疫を獲得しようというものである。

発病してからワクチンをしてもほぼ無意味だが、あらかじめ予防接種をしておけば発病を防ぐことが可能であるため、世界中で広く使われている。

昨今は、「反ワクチン」と呼ばれる、人を騙し、結果として命を奪ってでも金銭を得ようとする悪質な商売が横行しているので、くれぐれも注意が必要である。

特徴
ワクチンとは

ワクチンは、その成分自体に病気を予防する機能があるわけではない。ワクチンは、あくまでも(弱めたり不活化した)ウイルスや病原菌であったり、あるいはその病原体の一部を作るための遺伝子に過ぎず、薬とは異なる。

これをヒトの体内などに取り込ませることで、生体が本来持つ仕組みを利用し、体内に感染症に対する免疫力や免疫記憶を作らせる。これによって、以降実際の病原体に感染しても免疫によって体内で増える前に速やかに排除されるようになり、もって感染や発病をしない体にすることができる。

つまり、病原体を排除するのはヒトが持つ免疫力であるが、その力を発揮するための手助けをするのがワクチン、ということになる。

由来

かつて、人類の多くを死滅させ、いくつもの文明を滅ぼした悪魔の伝染病「天然痘」があった。

この病気の病原体は痘瘡ウイルスというウイルスで、人類はなす術もなくウイルスの前に次々と倒れていった。

天然痘は、日本でも8世紀には平城京(奈良)で猛威をふるい都を壊滅させ、結果として平安京(京都)への遷都を余儀なくされた。11世紀にはヨーロッパを襲い人口を1/3にまで激減させ、16世紀にはアステカ文明を滅ぼした。

しかし18世紀の1796(寛政8)年、英国の外科医エドワード・ジェンナー(Edward Jenner)によって、遂に天然痘に対する世界初のワクチン、すなわち種痘が発見された。世界中の人々がこの種痘ワクチンを接種することによって、地球上から天然痘を駆逐することに成功した。

ワクチン以前

ワクチンが発明されるより前は、伝染病が全世界的に流行することがたびたびあった。

特に前述の「天然痘」は、もし罹れば3割以上の確率で死亡し、運良く治癒しても全身のブツブツ(膿疱)は気持ち悪いを通り越して恐怖でしかなく、膿疱の痕(瘢痕、あばた)は生涯治ることなく残る。このため、世界中で不治の病、悪魔の病気として恐れられた。これが恐怖の伝染病、天然痘である。

また、江戸時代には麻疹(はしか)もたびたび大流行を繰り返した。当時は現代と違って市民の栄養状態も良くはなく、また医療も発達していなかったことから死亡率が高く、特に乳幼児の死亡率が高かったため恐れられた。

結果としてはしかは天然痘よりも死亡率が高かったため、「疱瘡(天然痘)は器量定め」(あばたを残すために器量が悪くなる)、「麻疹(はしか)は命定め」(罹ったら最後、生きるか死ぬかわからない)、と呼ばれた。

ワクチン以降

天然痘

天然痘は上述のようにジェンナーが発明したワクチンの改良品を用いて全世界で接種する、WHOの「天然痘根絶計画」が実施された。

以降、天然痘の発症例は激減し、日本では1976(昭和51)年を最後に痘瘡ワクチンの定期接種(種痘)を廃止できた。

1977(昭和52)年10月26日にソマリアで最後の患者が治癒した。以降発症例はなく、その治癒から2年後に根絶したものとして確認され、更に翌年の1980(昭和55)年5月、WHOにより根絶が宣言された。

恐怖の伝染病も、根絶されたのは実は20世紀と比較的最近であり、これも全てワクチンがあってこそなしえたことである。


麻疹(はしか)

麻疹(はしか)はまだ根絶できていない伝染病である。しかも、麻疹(はしか)には、未だに有効な治療方法がない。

免疫がない人が感染すれば100%発症し、ひとたび発病すると一週間続く40℃前後の高熱や合併症を根性で耐え抜かねばならないが、残念ながら耐えられず命を落とす人も少なくない。医学が進み、栄養状態も改善された現在でも根本的な治療法がないため「命定め」の病気であることはに変わりがない。

麻疹も現在ではワクチンがある。かつては任意で生ワクチンの接種が行なわれていたが限定的で、かつては毎年春から初夏にかけて流行が見られていた。日本でも2006(平成18)年4月より本格的な麻疹制圧が開始され、MRワクチンを1歳児と5歳〜小学校入学までの、計2回接種することになった。

以降、日本では麻疹が排除状態となっており、今なお流行する海外からの輸入例および輸入例からの感染事例が認められるだけの状況となっている。

補足
ワクチンの目的

現代では、次の目的でワクチンは接種される。

  1. 感染予防: 「感染」を予防する
  2. 発症予防: もし感染しても、症状が現われる「発症」を予防する
  3. 重症化予防: もし感染し発症しても「重症化すること」を予防する
  4. 集団免疫を獲得する: 多くの人が免疫を得ることにより「感染の拡大」を予防する
コクーン戦略

ワクチンは、自分だけでなく、それを接種していない人も守る。つまり、多くの人が接種することで得られる「集団免疫」の獲得や、それと関連が深い「コクーン」効果が期待される。コクーンとは繭(まゆ)のことで、周囲の人たちが予防接種をすることで、接種を受けられない人を守る効果が期待される。これがコクーン戦略である。

例えば、麻疹・風疹・水痘などのワクチンは弱毒化生ワクチンであるが、生ワクチンは病原体そのものは生きているため、白血病の治療などで免疫不全の状態になっている場合は接種できない。免疫力が弱いと、弱毒株でも重症化するリスクがあるためである。

このため、周囲の人々がワクチン接種をしっかりし、免疫の繭でその方をウイルスから守る必要があり、これがコクーン戦略である。

種類

古くは、ワクチンには「生ワクチン」と「不活化ワクチン」の二種類があったが、現在では研究が進み、様々なものがある。

これ以降は、武漢肺炎ウイルス感染症のワクチンとして実用化された、新世代型と呼ばれるワクチンである。

副反応
考え方

ワクチンは、弱めた病原体であったり、脂質で包んだ遺伝子であったりするが、副反応というリスクは必ず存在する。神ならざる人の手により産み出されたものでは、ゼロリスクは実現できない。

副反応も、稀に重病を患ったり、ごく稀に死んでしまうことすらもある。

そこで、「ワクチン接種によって生じうる副反応」と「発病した際の病態や後遺症」などとをを天秤にかけ、どちらがより良いかを判断することになる。

疫学に基づく結論としては、予防接種は完璧ではないものの、やっておいた方が良い結果が得られる。結果、現代の医学においてはワクチンを予防的に接種するという道が選択されている。

よくある副反応

ワクチンが注射である場合、接種箇所の痛みはよくある副反応である。また、接種後に免疫反応が起こり発熱することも、割とポピュラーな副反応である。

接種した当日と翌日は安静にすることが望ましい。

また、人によっては接種後数日間、腕が痛みで上がらなくなる恐れがある。従って接種前、せめて接種後でも痛みが出る前に、高いところに置かれている数日の間に必要になるものは低い場所に移動させておくべきである。

ない副反応

蜘蛛膜下出血(クモ膜下出血)、脳出血などが起こりうるなる報道が存在するが、エビデンスが存在しない。

ワクチン接種と頭蓋内出血は関係がなく、これまでに報告された例は存在しない。

蜘蛛膜下出血は脳動脈瘤が破裂する病気だが、ワクチン接種で脳動脈瘤がいきなり発生するようなことは理論上あり得ない。

脳出血は、多くは長年の高血圧などで血管が損傷し、血管が切れる病気である。長年の生活習慣が原因となることが殆どであるため、ワクチン接種でいきなり血管が切れるなどということは理論上あり得ない。

リスクの判断方法

マスコミや、一部に存在する声高にワクチンの副反応を叫ぶ人たちによって、ワクチンの副反応ばかりが取り上げられている。ワクチンの死亡数であったり、ワクチンの長期的な副反応などで危険性を煽る例が多い。

一方で、ワクチンで防げる感染症による死亡や、感染症による後遺症(感染症による長期的な副反応)の話はあまりなされていない。この結果、感染症による後遺症などの危険性を知らず、ワクチンの副反応を恐れるばかりにワクチンを接種しない方が良いという判断をしてしまう例がある。

新型ウイルスが続々登場し報道を賑わせる昨今では、昔からあって名のよく知られた病気に対する危機感が薄れつつある。例えば幼少の頃に高確率で罹患する「おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)」も、なお根絶にはほど遠い日常的な病であり、軽く考えすぎる傾向にある。しかしこの病は重い後遺症をもたらす恐怖の病であり、片耳失聴や両耳失聴、すなわち耳が聞こえなくなるという重大な後遺症をもたらす危険性がある。現代の日本でも、子供におたふくかぜの予防接種をしなかったばかりに、子供をおたふくかぜに罹患させ片耳失聴にしてしまい後悔するという事例が存在する。

HIVいわゆるエイズウイルスも、感染してから治療をしなければ徐々に免疫力(特に細胞性免疫)が蝕まれ、いずれ発症する。しかしその発症は、感染から15年も経ってから、という例もある。

感染症の発症までの期間は千差万別であるが、長きにわたり体を蝕み続け自覚症状がない発症前でも他人への感染力を持ってしまったり、また罹患したばかりに重い後遺症で苦しめられることもある。

感染症に対してワクチンが開発され、それが接種されるようになったことには、必ず理由が存在するのである。

数を主張されたら、率を見ろ。率を主張されたら、数を見ろ

数を主張された場合

武漢肺炎ウイルス感染症の時代になってもなお、反ワクチンを唱える陰謀論は猛威を奮っている。「ワクチンの危険性」を煽る人は、「●●人死亡した」といった「数」を出して危険性を指摘する。数を出された場合は、率を必ず確認する必要がある。例えば「355人死亡」といった情報があった場合、その頃の日本での接種総数は5000万回弱である(1人2回摂取なので、人数はこれより少なくなり、実際には2160万人程度とのことである)。

さて、死者が355人だとすると、355/2160万を計算すると0.0000164、百分率にすれば0.00164%である。ちなみにこれは、日本国内で1年間に交通事故で亡くなる確率(0.0022%)よりも低い。

結果として、陰謀論者が叫ぶ数字は、逆にワクチンの安全性を証明していることになる。


その数自体と死因についても考える

なおかつこの355人という人数は、ワクチンを理由として死亡した死者数ではない。

ワクチン接種後の「死者355人」全リストは公開されているが、89歳程度から上は102歳で死因は概ね老衰誤嚥性肺炎であり、大往生のご老人と同じ死因である。中には接種後1ヶ月以上経った人も含まれている。確かに接種後には違いないだろうが、果たしてどれほどの因果関係があると言えるのだろうか。また若者も稀にいるが、殆どが自殺か心不全となっていて、ほぼ全てにおいてワクチンとの因果関係を考慮する以前の問題となっている。

2017(平成29)年7月時点で、武漢肺炎ウイルス感染症におけるワクチン接種が原因で、何らかの病気による死亡者が増えているという知見はないが厚生労働省による公式の発表である。

つまり日本国内で、2000万人以上が接種したmRNAワクチンを直接的原因とする死亡者は、一人もいない。


死者数そのものを考える

言うまでもなく人間は寿命があり、いつか必ず死亡するものである。2011(平成23)年版厚生労働白書によると、日本では1日に平均3,280人が死亡(うち病気1,824人、事故114人、老衰124人、自殺87人)しているという。

従ってどんな集団でも、必ず次の条件が当てはまることになる。

従って96万人にワクチンを接種すればそのうち1人は1時間以内に病死しているはずであるし、2000万回接種したならそのうち約20人は1時間以内に病死しているはずである。それはワクチン自体には全く副反応がなくても、平均としてそれだけの死者が発生するのである。

盲信しないことと否定の違い

ワクチンは、予防に有効であるが、特効薬ではない。またワクチンを接種していても、変異ウイルスなどには対抗できないので、そういったものが流行してしまえば残念ながら病気に罹患することはある。

従って、ワクチンで必ず予防できるわけではないのでワクチンを盲信せず、流行期にはマスクを併用する、手洗いやうがいをする等の対策の併用は必要だが、「ワクチンを盲信しない」ことと「ワクチンを否定する」ことには大きな違いがあることに留意が必要である。比較すれば、ワクチンを盲信していた方が被害は少ない。

ワクチンを接種しないよう勧める無責任な人は多いが、似非科学(疑似科学)を提唱していたり、東洋医学やヨガ、さらにはアロマセラピストやホメオパシーなどの疑似医療を実戦している人などに、そういった人たちが多い。

決断方法

似非科学(疑似科学)は虚構なので論外だが、かつて伝染病の天然痘は祈祷や古代の医術では抗えず人類が全滅しかけたのをワクチンで救われたという歴史的事実をよく踏まえた上で、喧伝されている、古代の医術の焼き直しのような医術や、祈祷にも等しい疑似医療の実戦で本当に重病に抗えるかを冷静に考え、かつ得られる利益と副反応とを天秤に掛け、これらを総じてワクチンを接種するかしないかの判断基準とするべきである。

主な質問への回答
ワクチンは危険

ワクチンは必ずしも安全ではなく、危険性があるのは事実である。ただし、ワクチンは一般に危険な病気の予防のために使われている。

例えば武漢肺炎ウイルス感染症の場合、ワクチンのリスクより感染する方が桁違いに危険な伝染病であるので、この両者を天秤に掛け、世界中全ての国と地域の政府はワクチンを選択している。

ワクチン接種後に倒れた人がいる

これは事実であるが、原因はワクチンではなく注射をするというストレスによる「迷走神経反射」であり、割とよくあることである。

なお、ワクチンへのデマや悪意ある煽り報道ばかり摂取していると心因性の有害事象が発生する率が上がる(ノボセ効果)ので、テレビやSNSなどから遠ざかる方がよい。

mRNAワクチンはヒトの遺伝子、DNAを改変する

そのような事実はない。mRNAは自身の体内でも常時作られ、使用されているが、それらを含めてすぐに分解されるため体内に残ることはない。

ワクチンを接種すると重症化しやすい(抗体依存性感染増強(ADE)になりやすい)

そのような事実はない。現在までに、武漢肺炎ワクチンを接種したことで抗体依存性感染増強(ADE)が生じたという報告は存在しない。

なお、武漢肺炎に罹ると、感染を防ぐ中和抗体ばかりでなく、感染を増強させる抗体(感染増強抗体)が産生されることが発見されている。ADEにならないためにワクチンを接種することが望ましい。

ワクチンを打っても変異ウイルスに感染する

これは誤解する人が多い。

「免疫逃避」する変異ウイルスに対しては、ワクチン接種をしても感染予防効果は薄れることは事実であるが入院や重症化予防には充分な効果が期待できる。0か100かという二極論での話ではなく、確率が上がるか下がるかという話であって、そもそも感染予防効果についてもゼロになるわけではない。

製薬会社はワクチンの中身を公開していない

これは明確な嘘である。

日本でも承認以降は、薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律、旧 薬事法)により定められた公文書「添付文書」と呼ばれるワクチン使用説明書が公開されており、基本的には医療関係者向けだが、実際は誰でも見ることができる。

このような発言を吹聴したり、真に受けて広めたりするのは、自身のリテラシー欠如を世界に宣伝しているようなものであり、恥ずべき行為である。

ちなみに日本で使われているmRNAワクチンの主成分は、mRNA、であり、一言で言えばほぼ「ドレッシング」である。

ワクチン接種で血栓ができるらしい

血栓ができる可能性は0ではない。

日本で使われているmRNAワクチンはその確率は低いが、アストラゼネカ製ワクチンはその可能性が指摘されている。

イギリスでの研究では、静脈血栓リスクはワクチン接種後よりもコロナ感染後の方が12倍高い、としている。

ワクチン接種後に死亡した人がいる

ワクチン接種後に死亡する人がいるのは紛れもない事実だが、それはワクチンが原因で死亡したことは意味しない。

人には寿命があるため、全ての人にはいつか必ず終わりの日は来るものである。「その日」はワクチン接種の後かもしれないし、パンやご飯を食べた後かも知れない。

たとえ話をすると、カレーを食べた人がその後で死んでもそのせいとは誰も思わないが、ワクチンの後に死ぬとワクチンのせいと思う人がいる。いずれも因果についての情報としては同等ではあるが、どうしても後者に因果を見てしまう人が多い。これをバイアスと呼ぶ。バイアスは正しい判断を狂わすものである。

参考までに、2021(令和3)年10月8日公表で1回以上接種が9217万人おり、接種率72.8%となっている。これだけの人が接種していながら、武漢肺炎ウイルス感染症に限って言えば日本で使用しているmRNAワクチン接種が「原因」で死亡した人はまだ一人も確認されていない。これまで報告されている接種後死亡例は、老人から接種を始めたことから多くが老衰などの要因で、それ以外は心疾患、くも膜下出血や脳出血などコロナ前の日本人の死因と同様である。ワクチン接種の影響はなく、死者は増えても減ってもいない。もしワクチンを打った人が一人もくも膜下出血や脳出血で死亡しないとなると、それはワクチンが脳内出血に関する特効薬ということになってしまうので、ワクチンを打っていたとしても疾患があればそれで死亡する人はいる。具体的なことは上述されている。

また参考までに、日本では毎日多数が「心臓突然死」で死亡している。その人数は年間で約7.9万人で、これは一日あたり約200人、7分に1人が心臓突然死で死亡していることを意味する

補足として、ワクチン接種が原因で死亡した人は日本には一人もいない(大事なことなので2度言いました)が、残念ながら日本でも反ワクチン活動をしている人々の間で感染が拡大し、死亡する例が増えてきた。殆ど報じられることはないが、芸能人にも反ワクチン活動家はおり、時々ニュースとなっている。

ワクチンを接種した方が死亡率が高い

世界でワクチン接種は進んでいる。本人が接種していても、家族が接種していない場合は家族が大量のウイルスをばらまくことで、接種者すら感染してしまうこともある。

ワクチンの効果は100%ではなく、接種後でも感染する可能性があり、それを「ブレイクスルー感染」という。日本で使われているmRNAワクチンで約95%、それ以外の国で使われているワクチンでは若干効果が弱いが、このため運悪く感染し運悪く亡くなってしまう人も少なからず存在する。その場合は、ワクチン接種後に感染した死者としてカウントされる。

各国のワクチン接種率は余程の後進国ではない限り上昇を続けているため、接種後に感染して死亡する数は増えることになる。

しかし、ワクチンに効果がないわけではない。これは「シンプソンのパラドックス」と呼ばれる、代表的な数字の読み間違いである。

仮にワクチン接種率100%になると、感染症での死者は全て接種後の死亡と言うことになり、ワクチン接種をしなかった場合の死者は0%ということになる。しかしそれは、ワクチンを打たなかったら死ななかったことは意味しない。分母と分子が重要なのである。

大事な事なので繰り返すが、ワクチン接種率100%の国あれば、その国のブレイクスルー感染は100%であり、ワクチン接種後の脳卒中も100%であるし、ワクチン接種後の死亡者も100%である。これを聞いて「ワクチンはヤバイ」と考えた人は、気をつけなければならない。

ワクチン接種したネズミが2年で死んだらしい

ネズミの寿命は2年である。

製薬会社が儲かる

企業が利益追求するのは当り前である。何も悪いことはない。

製薬会社は、人が死んでしまうと儲けが減るので人が減らないように治る薬を売るのが仕事である(経済理論)。その目的のために、大金を注ぎ込んで薬を開発し、その開発費を回収するために有料で薬を販売するのである(経済理論)。

5Gに接続される、Bluetoothに接続される、磁気を帯びる

そのような事実はない。

ワクチンは人口削減のため生物兵器

そのような事実はない。

動物のワクチン

ワクチンの予防接種は、人間だけでなく、動物用のものもある。

代表的な愛玩動物として犬がいるが、狂犬病という恐ろしい伝染病がある。病原体は狂犬病ウイルスで、犬だけでなく人間にも感染する。狂犬病は、一度発病すると致死率ほぼ100%で、絶対に助かることはない。人間に限ってみても、長い人類の歴史においても助かった例は近代医療による徹底的かつ無茶苦茶な治療によるものわずか数件に過ぎず、そういった無茶苦茶な治療なくしては、発病後数日で確実に死亡する、危険な病である。

日本では、犬は登録と狂犬病ワクチン接種が義務付けられている。犬と人を危険な感染症から守るためには、犬全てに予防接種をすることで集団免疫力を上げ、まず犬を病気から守ることが必要だからである。

しかし現状、狂犬病ワクチンの接種率は50%程度とされている。その理由は様々あれど、一言でいうと「なめている」のである。愛犬に予防接種をしないような人、あるいは適当な理由を付けて狂犬病ワクチンの接種を妨害する人は、狂犬病の発生してる外国に行ったりした場合にも安易に犬に触ったりする。狂犬病の怖さを知らないからである。

リンク
用語の所属
免疫
関連する用語
生ワクチン
不活化ワクチン
組換えタンパクワクチン
ウイルスベクターワクチン
DNAワクチン
mRNAワクチン
病原体

[再検索] [戻る]


通信用語の基礎知識検索システム WDIC Explorer Ver 7.04a (27-May-2022)
Search System : Copyright © Mirai corporation
Dictionary : Copyright © WDIC Creators club
KisoDic