肺における炎症性疾患の総称。
原因は様々あり、細菌、ウイルス、菌類、寄生虫などによる感染性肺炎と、それ以外の非感染性肺炎とに分けられる。
肺は重要な呼吸器であり、これが機能しなくなると生命の維持ができなくなる。肺炎は流行病である武漢肺炎ウイルス感染症(COVID-19)を除き、通常時でも世界で4億人以上が罹患し毎年400万人が死亡しているとされ、日本人の死因の上位である。特に後期高齢者のほぼ全員(9割以上)は誤嚥性肺炎で、誤嚥性肺炎を死因とする高齢者は増える一方となっている。
通常、肺炎といった場合は、気管支や肺胞の炎症をいい、その大部分は細菌やウイルスなどの病原体の感染によるものである。
それ以外に、肺胞壁や支持組織からなる間質に生じた、その多くは原因不明の炎症は間質性肺炎と呼ばれ一般の肺炎とは異なる症状や経過を示すため区別される。
原因による分類
- 感染性肺炎
- 細菌性肺炎
- 肺炎球菌感染症 (肺炎レンサ球菌)
- マイコプラズマ肺炎
- ウイルス性肺炎
- インフルエンザウイルス肺炎
- コロナウイルス肺炎
- 麻疹肺炎
- 肺真菌症
- 肺寄生虫症(寄生虫性肺疾患)
- 非感染性肺炎
- 機械的肺炎
- 誤嚥性肺炎
- 閉塞性肺炎 (肺癌と併発しやすい肺炎)
- 薬剤性肺炎
- その他の肺炎
形態による分類
感染場所による分類
日本のガイドラインでは、感染性肺炎や誤嚥性肺炎などは、感染ないし発生した場所により以下の三種類に分類される。
- 市中肺炎(CAP)
- 院内肺炎(HAP)
- 医療・介護関連肺炎(NHCAP)
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肺