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辞書:科学用語の基礎知識 生物学・器官名称編 (BBORGN)
読み:はい
外語:lung
品詞:名詞

呼吸をするために使われる臓器。呼吸器の一つであり、呼吸系に属する。

目次
概要

人間の肺は左右一対あり、肺門の部分のみで身体に繋がっている。左肺は上下の2葉、右肺は上中下の3葉に分かれる。

色は薄いピンクから灰色。見た目はスポンジのようであり、触った感触もスポンジのようである。

人間の肺はその表面を胸膜(肺胸膜または臓側胸膜)という一種の上皮細胞と薄い結合組織からなる膜で覆われている。

特徴

肺は左右にある。左右に一対の構造は人体では珍しくはなく、目も鼻の穴も、胸も、外からの人の見た目は概ね線対称である。

しかし内臓は事情がかなり違う。左右に一対ある内臓は肺の他にも脳や腎臓があるが、脳は左右で大脳半球の形が違い構造や機能も差があり、腎臓も線対称ではなく位置が異なる。

肺も同様で、一見左右対称だが実際には葉の数が異なり、右肺には左肺にない中葉(右中葉)が存在する。

構造と機能

以下は、人間の肺について説明する。

肺への経路

呼吸によってから取り込まれた空気は、気管を通り肺へ向かう。これを気道といい、このうち、口や鼻から喉頭までを上気道、気管から肺を下気道という。

気管は気管分岐部で左右に別れる。右肺へ向かうのは右主気管支、左肺へ向かうのは左主気管支と呼ばれ、それぞれが肺門より肺に入る。

肺門より中

肺門より肺の中に入った気管支は、肺葉気管支、区域気管支、亜区域気管支、と分岐を繰り返し、気管より17分岐で終末細気管支に達する。

終末細気管支は更に分岐し、呼吸細気管支、肺胞管、肺胞嚢となる。

肺胞

肺の機能である、ガス交換を行なっているのは肺胞である。

肺胞に達するまでの経路は単なる空気の通路に過ぎないので、これを一括して気道という。

但し、呼吸細気管支から肺胞までの間はガス交換を行なう機能を持つ部位もあるため、この部分は「移行層」とも呼ばれる。

肺胞は肺胞管の側面にあり、肺胞が幾つか付いた嚢状の構造を肺胞嚢という。ヒトでは両肺で約3億個の肺胞があり、その直径は約0.1mmとされる。しかし全ての肺胞を広げれば、その総面積は60〜70平方メートルにもなるのである。

毛細血管

肺胞の周囲には毛細血管が網の目状に張り巡らされ、これを毛細血管網という。

血管内を通過する赤血球との間で、酸素二酸化炭素の交換が行なわれる。

血管

人間の血管網は、心臓を中心に、心臓→身体→心臓→肺→心臓、のように構成されている。うち、心臓→肺→心臓の部分を、肺循環という。

体を巡り、二酸化炭素の多くなった静脈血は、心臓の右心室から肺動脈を通り肺に送られる。ここで二酸化炭素を放出し酸素が多くなった血液は、肺から肺静脈を経て心臓の左心房へと向かう。

左心房に達した酸素の多い血液は、左心室より大動脈で体中に送り出されることになる。

疾病

肺に関する主な疾病は次の通り。

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