Intel 810から導入された「Intel Accelerated Hub Architecture」準拠のバス構成における、周辺I/O制御用プロセッサー。いわゆるサウスブリッジである。略して「ICH」。
ICH以降「ハブ」という用語を広く採用したIntelは、このサウスブリッジをICH、対するノースブリッジをMCH(メモリー・コントローラー・ハブ)と呼ぶようになった。
MCHは、CPU周辺の回路など重要な回路が集積された。使用するCPUに応じたものが使われるため、CPUに依存しており選択の余地は殆どない。一方、ICHは周辺回路を組み込んだものであり、機能の多少で様々な製品が用意されているほか、CPUにも殆ど依存しない利点があるため、利用者も必要に応じて選択する余地がある。
対応する機能は製品や時代背景からまちまちだが、概ね、次のような機能に対応した。
ICHは、MCHに接続して使われる。ICHとMCHとの接続には、専用のバスが用意され使われた。
ICH(1)〜ICH5までは、8ビット幅で266MB/秒の専用インタフェースHubLinkで接続されていた。しかし、ICH側で対応するI/Oの速度向上は目覚ましく、シリアルATAやギガビット・イーサネットなどに対応するようになると、このバスの速度は重大なボトルネックと化した。
ICH6からは、PCI Expressへの対応のためバスの高速化が避けられず、1Gbps/チャンネルのDMI(Direct Media Interface)に変更された。
名前 | PCI | PCI Express | ATA | USB | LAN | サウンド |
版 | 本数 | レーン数 | 版 | 本数 |
ICH | 2.2 | 6 | ‐ | Ultra ATA/66 | 1.1 | 2 | ‐ | AC'97 2.1 |
ICH2 | Ultra ATA/100 | 4 | 100BASE-TX |
ICH4 | 2.0 | 6 | AC'97 2.2 |
ICH5 | 2.3 | 8 | AC'97 2.3 |
ICH6 | 4 | 8 |
ICH7 | 8 |
用語の所属
サウスブリッジ
関連する用語
PCIチップセット
MCH
プラットフォーム・コントローラー・ハブ