民生部品・コンポーネント実証衛星(MDS-1)。H-ⅡAロケット試験機2号機(H-ⅡA・F2)によって打ち上げられた試験用衛星である。
H-ⅡAロケット試験機2号機の試験用に搭載された人工衛星である。
打ち上げ成功後、「つばさ」と命名されている。
打ち上げ時重量は480kgで、ミッション機器重量は140.83kg(最大値合計)である。
通信はアップリンク2212.000MHz、ダウンリンク2036.833MHzで行なう。
衛星名の「民生部品」というのは、つまり普通に売られている部品のことである。
「宇宙用の部品」は、厳しい環境に耐えるため、厳しい品質が求められる。その割に数が売れないため、地上用製品のように次々と新製品は出ない。
一方、地上用の新製品は宇宙の過酷さには耐えられない。しかもCPUあたりになると、昨今の製品は高速化のために回路が細すぎて、宇宙線が通過するだけで簡単に断線してしまう。このため、宇宙ではとても使えない。
しかし回路が太い、古いプロセスの半導体を作れる設備は既に殆どないのもまた現状で、今となっては骨董品ともいえるZ80あたりを宇宙開発では大切に使っているのが実情である。
実際の人工衛星で民生部品を使うことは危険性が高い。従って、試験衛星として一度試してみる必要があり、それがこの「つばさ」であった。
民生用部品が、過酷な宇宙環境でどの程度まで利用可能かどうかを試験する、宇宙環境観測衛星、という位置付けである。