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放射能泉
辞書:国土用語の基礎知識 地理用語編 (EGY)
読み:ほうしゃのうせん
品詞:名詞

療養泉のうち、特殊成分を含む療養泉の一種で、ラドンラジウムを含む温泉。ラジウム温泉とも呼ばれる。

目次
定義

温泉水1kgあたりラドンを30×10−10キュリー以上(= 8.25マッヘ以上 = 111Bq以上)含有するもの。

一説では、日本の温泉の中で放射能泉の占める割合は7%〜8%とされている。

概要

療養泉のうち単純温泉の名称としては、温泉と冷鉱泉で分類され、更に放射能の強さで分類される。

旧泉質名も「放射能泉」である。

特徴
放射能

温泉中のラジウム226が、半減期1600年でα崩壊ラドン222ができる。

ラドン222は半減期3.824日と比較的短期でα崩壊しポロニウム218ができ、その後も崩壊が継続し、最終的には安定同位体の鉛206となる。

この間に発せられる放射線を浴びたり、立ち上る湯気を吸いこんだり飲泉したりすることを目的とする療養泉が放射能泉(別名、ラジウム温泉)である。

健康

放射能放射線被曝というと危険なイメージがある。

では放射能泉での被曝は健康に悪いかというと、さにあらず、微量の放射能は細胞を刺激して身体の新陳代謝を良くし、免疫力を向上するなどの薬効があり、むしろ健康に良いことが長い経験から分かっている。

鳥取県の三朝温泉地区住民の調査によると、37年間の統計解析で、がんによる死亡率が全国平均の約1/2であることが判明したという。低線量被曝は新陳代謝を高め、がんを抑制する働きがあるため健康に良いとする、放射線ホルミシスの学説を強く裏付けるものとされている。

このため、全国に点在する放射能泉には、湯治客が訪れる。

飲泉

放射能泉は、飲んで体内に取り込むことで、内部被曝により新陳代謝を更に高めることができる。

飲泉は、日本では保健所の飲用許可が必要であるため、全ての温泉で飲泉が出来るわけではない。また衛生上の問題などから飲用許可が得られないこともある。

浴室

湯治客用に宿泊施設を設けた温泉宿が多い。

湯治用の施設にある放射能泉の浴室は、一般に室内に設けられ、いわゆる青天井の露天風呂は少ない。観光客用では放射能泉でも露天風呂が用意されることもある。

なぜなら、入浴、飲泉だけでなく、湯気を吸引することで更に体に放射能を取り込むと効果的であるため、湯治が主たる目的である場合、その湯気を逃がさないように室内とすることが多いためである。またこのため浴室もあまり大型化せず、小さなものを多数用意するような施設が多い。

主要な温泉

Google Mapなどで「ラジウム温泉」を検索すると、全国至る所にあることが分かる。

中でも比較的知名度の高いもの。後述する地域別と重複する。

各地の温泉

各地の主な放射能泉は次の通り。これら以外にも多数ある。

北海道
東北地方
関東地方

(未確認)

北陸地方

(未確認)

甲信越地方
東海地方
近畿地方
中国地方
四国地方
九州地方
リンク
用語の所属
掲示用泉質名
特殊成分を含む療養泉
温泉

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