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グリチルリチン
辞書:科学用語の基礎知識 薬学・一般薬編 (BPHARI)
読み:ぐりちるりちん
外語:glycyrrhizin
品詞:名詞

生薬系風邪薬である漢方薬甘草の根に含まれる薬効成分。蔗糖の150倍程度の強い甘味を持つ。

目次
概要
基本情報
誘導体、関連物質の例
情報
製法

甘草の根から抽出する。甘草はマメ科の植物で、支那大陸西部から欧州に掛けて自生し、漢方薬としてはこの薬草の根を消炎や解毒薬として用いる。

グリチルリチンは甘草のもつ複数の酵素によって合成されているが、その酵素の全てが分かっていなかったために、長く甘草から直接抽出する以外の入手方法がなかった。このため需要の殆どを輸入に頼り、その輸入元は支那だったため、価格の高騰、安定供給への懸念などが深刻化した。

日本では大阪大学などの研究グループにより合成に必要な酵素が解明され、酵素を作る遺伝子を導入した酵母でグリチルリチンを生成することに成功させた。これにより、従来は植物の根からとられていた成分が、工業的に生産できる可能性が出てきた。

薬効薬理

咳や咽頭痛に効果があるが、また同時に砂糖の150〜250倍の独特の甘味を持つトリテルペン配糖体(サポニン)でもある。ノンカロリーだが酸性に弱いため、清涼飲料水には使いにくい。

抗炎症以外に、胃液分泌の抑制と消化器潰瘍の治療、抗アレルギー、肝機能増強、解毒などにも使われる。

副作用

副作用は殆どなく安全性が高いが、過剰摂取では偽性アルドステロン症が生じることが分かり、以降、日本では1日の摂取量が200mgまでとなっている。

安全性
危険性
有害性
環境影響
リンク
用語の所属
天然甘味料
配糖体
トリテルペン
関連する用語
甘草
グリチルリチン酸ジカリウム

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