アメリカNASAの惑星探査機。水星探査機であるが、途中金星探査も行なった。
- 所有国: アメリカ合衆国
- 打ち上げ: 1973(昭和48)年11月3日14:45:00(JST)(@281)
- ロケット: アトラス・セントールロケット
- 発射台: ケープカナベラル空軍基地
- 打ち上げ時質量: 473.9kg(燃料を除く)
- 搭乗員: なし(無人)
- 国際標識番号: 1973-085A
- 1973(昭和48)年11月3日14:45:00(JST)(@281): 打ち上げ
- 1974(昭和49)年1月: コホーテク彗星の紫外線の観察
- 1974(昭和49)年1月21日: コース修正
- 1974(昭和49)年2月6日02:01(JST)(5日@750): 金星への最接近(金星より距離5768km)
- 1974(昭和49)年3月30日05:46(JST)(29日@906): 水星軌道横断(水星より距離704km)
- 1974(昭和49)年9月21日: 水星への接近 第2回 (水星より距離48,069km)
- 1975(昭和50)年3月16日: 水星への接近 第3回 (水星より距離327km)
- 1975(昭和50)年3月24日: 姿勢制御ガスを使い果たし、探査を終了
1973(昭和48)年11月3日14:45:00(JST)(@281)にNASAにより打ち上げられた。国際標識番号1973-085A。
金星の引力を利用して水星に近づき、写真撮影などを行なった。
マリナーシリーズ全10ミッションの総費用が5億5400万ドルで、うちマリナー10ミッションの総費用は1億ドルとされる。
衛星重量は502.9kgで、うち29kgが推進体と姿勢制御ガスである。搭載された観測機器の全体重量は79.4kgである。
ロケットエンジンは222-N液体単推進体ヒドラジンモーターである。
指令と制御は、512ワードのメモリーを持ったオンボードコンピューターで行なわれた。
また、現在位置を確認するための、カノープス星感知器が搭載されている。
まず金星に近づいた際、紫外線カメラを利用して厚い雲の様子の撮影に成功した。
結果、金星大気は循環しており、雲は4日間で金星を一周していることを明らかにした。
更に、弱い磁界を持ち、太陽風と作用しバウショックを形成することを明らかにした。
そして1974(昭和49)年3月29日〜1975(昭和50)年3月15日にかけ、計3回、水星へ接近し観測を行なった。
これにより、水星には大気がないこと、水星表面は月に似たクレーターで覆われていること、僅かな磁界を持つことを明らかとした。
そして、水星の質量は予想以上に大きく、水星質量の3/4にもなる鉄の内核が存在する可能性があることが示された。
関連するリンク
http://nssdc.gsfc.nasa.gov/database/MasterCatalog?sc=1973-085A
用語の所属

NASA

マリナー
関連する用語

金星

水星