中和、洗浄、消毒、木材処理等に使われる強アルカリ性の劇薬。別名は苛性ソーダ。
- 組成式: NaOH
- 分子量: 40.0
- 比重: (該当資料なし)
- 融点: 318℃
- 沸点: 1,390℃
- CAS番号: 1310-73-2
- ICSC番号: 0360
- 官報公示整理番号(化審法番号): 1-410
適用法令
- 毒物及び劇物取締法
- 労働安全衛生法
- 名称等を通知すべき有害物
- 法第57条の2、施行令第18条の2別表第9
- 政令番号 第319号
- 腐食性液体
- 船舶安全法
- 航空法
- 腐食性物質(施行規則第194条危険物告示別表第1)
危険性
- 引火点: 不燃性
- 発火点: 不燃性
- 爆発限界: 不燃性
有害性
- 刺激
- 腐食性: 眼、皮膚、気道に対し強い腐食性を示す。経口摂取で腐食性を示す。
- 刺激性: (該当資料なし)
- 感作性: (該当資料なし)
- 毒性
環境影響
環境に有害な場合あり。特に水生生物への影響に注意。
- 分解性: (該当資料なし)
- 蓄積性: (該当資料なし)
- 魚毒性: (該当資料なし)
水溶液は皮膚の蛋白質を激しく侵し、皮膚内部まで侵襲する。水溶液を手に付けると手がぬるぬるするが、これは皮膚が溶けるためである。
吸うと肺水腫をおこすことがあり、また目に入れば失明する。そのため、塩酸や硫酸などの強酸よりも恐ろしい物質であるといえる。
希釈時、中和時は、発熱を伴うため攪拌しながら徐々に水酸化ナトリウム液を加える。
逆に水酸化ナトリウムの濃厚溶液に水や酸を加えると、突沸を起こして危険である。
洗浄剤などとして用いられる。
かつて、戦後の暫くの間にラーメン(当時は支那蕎麦と呼ばれた)の鹹水として使われたことがあったが、今では使われていない。
支那では、段ボール紙をこの水酸化ナトリウムで溶かし、挽肉に似せて作った偽の肉まんが売られており、大問題となった。
ちなみに、日本でも、水酸化ナトリウムは今でも食品添加物の一つとして認められている。例えば、蛋白加水分解物を作る際、蛋白の加水分解を塩酸で行なった場合、反応後中和するのに使われる。
関連するリンク
ICSC 国際化学物質安全性カード
主な用途

鹹水

ラーメン
関連する物質

水酸化カリウム

塩酸

硫酸