チャームクォークを含む中間子の一群。
チャームクォークと、何らかの反クォークから構成される。
通常、D中間子と呼んだ場合は、チャームクォークと反ダウンクォーク(u ̄(d))をいうが、他にも複数種類の(広義の)D中間子が存在する。
またD〓中間子と呼ばれるものもあるが、これも複数種類が存在する。
そして、それぞれに反粒子である反D中間子が存在する。
粒子名と反粒子名の記号で、以下に一覧する。()は粒子と反粒子のクォーク組成を表わす。
- D+/D− (c ̄(d)/d ̄(c)) ‐ (狭義の)D中間子
- D+s/D−s (c ̄(s)/s ̄(c))
- D0/ ̄(D)0 (c ̄(u)/u ̄(c))
- D〓+(2010)/D〓−(2010) (c ̄(d)/d ̄(c))
- D〓0(2007)/ ̄(D)〓0(2007) (c ̄(u)/u ̄(c))
スピン量子数は0または1で、中間子として共通の特徴であるボース粒子であり、フェルミ・ディラック統計に従う。パウリの排他原理は適用されない。
- 組成:
- D+: c ̄(d)
- D+s: c ̄(s)
- D0/ ̄(D)0: c ̄(u)/u ̄(c)
- D−: d ̄(c)
- D−s: s ̄(c)
- スピン量子数
- 電荷
- 質量
- D±: 1869.62MeV/c2 = 1.86962GeV/c2
- D±s: 1968.47MeV/c2 = 1.96847GeV/c2
- D0/ ̄(D)0: 1864.84MeV/c2 = 1.86484GeV/c2
- 平均寿命
- D±: 1.04×10−12s
- D±s: 5.00×10−13s
- D0/ ̄(D)0: 4.101×10−13s
用語の所属
中間子
関連する用語
反D中間子