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Japanese only
辞書:通信用語の基礎知識 通信技術蜘蛛編 (CTWWW)
読み:ジャパニーズオンリー
外語:Japanese only
品詞:名詞

Webページ上に書かれている謎の言葉。

目次
概要
Japanese

英語で Japanese は、次の意味がある。

これに副詞の only を付けた場合、英語の副詞は形容詞を修飾することが多いが、いずれにせよ解釈は二通りが考えられる。

英語的な解釈

英語的には、次のどちらかと解釈されうる。

  1. 日本人のみ
  2. 日本語のみ

英語的には、どちらでも解釈されうるが、「日本人だけ」ないしは「日本人専用」や「日本人以外はお断わり」という意味にも解釈できるため、すなわち「外人はとっとと失せろ」という差別を意味する語となりうる危うい表現である。

揚げ句の果てには "Sorry! Japanese only!" のように謝罪しながら強制を要求するという訳の分からないサイトもかなりの数存在している。

これを見た外人は、日本人はとても閉鎖的な民族だ、と解釈するだろう。書いている人の気持ちとは(おそらく)裏腹に。

日本人的な解釈

実際に、日本人専用のページも存在するわけだが、しかし多くのページでは、日本語だけで書かれている、という意味で使われているらしい。

中には Japanese only。 のように、いわゆる全角文字(JIS X 0208)で書かれている場合があるが、これでは日本語が表示できない環境の人には全く読めない。

特徴
必要性について

そもそも、このような事を書く必要はない。Sorryなどと謝る必要は、尚更ない。

日本語でWebサイトを作ってはいけない、英語版のページも用意しないといけない、などという決まりは不文律でさえも存在しないし、こんなことを書かずとも、外人がアクセスしてきて読めない言語だと判断したら自主的に立ち去るか、Googleなどで翻訳して読むだけだろう。

それでも書きたい人

"JAPANESE ONLY"をやめようキャンペーンによると、次の5案が外人より提案されたとしている。

  1. Japanese text only
  2. Japanese version only
  3. Only Japanese available
  4. Only available in Japanese (text)
  5. Only Japanese version available
現状

なぜ、どのような経緯で、このような表現が広まったのかは、良くわかっていない。

Googleでの日本語ページヒット数の推移は次の通り。

減少傾向にあるかと思いきや、時々増えたりもするようである。

補足
出現当時

初期のHTMLは、実は「英語専用」だった。かつてのHTML 2.0は、英語専用だったのである。HTML 2.x以降で国際化され、日本語も利用できるようになった。

そのようなインターネット創生期(1990年代前半)は、ネットでは英語しか使われていなかった。そこに日本語が割り込む形となる。

しかも当時のオペレーティングシステム(OS)は特定言語専用であり多国語に対応していなかったことから、日本語に対応していないOSでは、文字化けだらけとなった。

さて、謙虚で、一歩引くことに定評のある日本人である。そんな世界で当時の日本人がしたことは、日本語ページのトップページに "Sorry, Japanese only." を入れることだったのである。

今のコンピューターは、スマートフォンタブレットコンピューターですら多くの言語が標準で利用可能であり、このような配慮は全く不要になっている。アクセスしてきた外人が読めないとしても、とりあえず文字化けすることはない。従って、現在においては、全く不要な一文であると言える。

技術的解決

言語の指定は本来HTML文書のlang属性(XHTMLならxml:lang属性)で指定ですべきである(例: <html lang="ja-jp">)。

そしてこれはWebブラウザーが適切に処理するべきことがらである。

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