自分のカブトムシが死んだとき、このように言った子供がいたらしい、という都市伝説。
あくまで「都市伝説」なのであって、このような子供が実在したのかどうかは定かではない。
しかし近年の「ゆとり教育」の影響もあって、このような子供が現実にいたとしても何ら不思議ではない、という風潮から、これが実しやかに囁かれているのだと思われる。
カブトムシは人間と同様に生物であり、おもちゃではない。従って、電池で動いているのではない。
生物はいつか必ず死ぬ。それは、電池が切れたわけでも壊れたわけでもなく、電気屋やおもちゃ屋に持って行っても直らない。
実は、これは頭の悪い子供を嘲っているわけではない、本当の嘲笑の対象は、大人なのだ、とする説もある。
例えば昨今問題化しているのは、医療の崩壊である。
医者や病院がいくら説明をしても、「医療ミス」だと信じて疑わない、譲らない、という問題である。これが度を越して、医者や病院に対する訴訟が相次いだことから、「深刻な病気を治療する医者」が激減している。このため昨今では、命のリスクの少ない耳鼻科や皮膚科などに志望者が偏り、外科や産科はなり手が全くいない状況となっている。いずれ日本では、風邪も祈祷で治す時代が来ると考えられている。
これは、「回復しなければ、すべて医者が悪い」という突飛な発想に端を発している。大人でも、病気の治療を、部品を交換すれば直る機械の修理と同程度にしか考えていないということだろう。
感情的に、万一のときの悲しみや怒りをぶつける相手が欲しい、ということもあるのだろうが、その相手が医者では、「カブトムシの電池が切れた」子供を笑うことはできない。