8ビットのプロセッサや、80x86シリーズのプロセッサの16ビット環境にある壁。
64Kiバイトを超えるメモリ範囲について、直接アクセスできない、という制限のこと。
正確にはキロではなくキビ、つまり「64Kiバイトの壁」と呼ぶべきだが、当時はまだKi(キビ)という単位がなく、このように「64Kバイトの壁」と呼ばれていた。
80x86プロセッサの16ビット環境では、16ビットのセグメントと16ビットのオフセットにより、20ビットのアドレスを表わす。
このため、セグメント変更なしの条件では、オフセット範囲の16ビット、すなわち216バイトの64Kiバイトの範囲しかアクセスできず、大きなプログラムを組むのが難しかった。これが64Kiバイトの壁である。
80x86に限らず、そもそもアドレスバスが16本しかない8ビットプロセッサ(Z80などに代表される)も、同様にこの壁がある。
ちなみにこの環境下でのC言語プログラミングには特徴があり、ポインタにはfarポインタとnearポインタがある。64Kバイトの壁はnearポインタに存在する制限である。