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辞書:文化用語の基礎知識 言語・支那語編 (LLNZH)
読み:セイ
品詞:慣用単漢字

時に、長い訓読みがあるとして話題に上がる字。

目次
情報
漢字

u568c

意義
  1. 嘗める
  2. 鳥の悲しい声
  3. 憂い悲しむ
  4. 多くの声
  5. 笑う様
概要
大漢和辞典

大漢和辞典には、次のように書かれている。

【〓】 4474

セイ ザイ 〔集韻〕才詣切 〓〓` ※韻の説明は「霽、去聲」

セイ ザイ 〔集韻〕前〓西切 ※韻の説明は「齊、平聲」

〓 カイ 〔集韻〕居諧切 ※韻の説明は「佳、平聲」

四〓 サイ 〔集韻〕莊皆切 ※韻の説明は「佳、平聲」

〓(一) なめる。〔〓文〕〓、嘗也、从口齊聲、周〓書曰、太保受同祭〓。〔禮、雜記下〕主人之酢也、〓之、衆賓兄弟、則皆〓之。〔注〕〓・〓、皆嘗也、〓、至齒、〓、入口。

(二) 古は、〓(2-3750)に作る。〔集韻〕〓、古作〓。

(三) 齊(12-48560)に通ず。〔禮、祭統、君執鸞刀齊、釋文〕齊、本亦作〓。

〓(一) 鳥の悲しいこゑ。〔集韻〕〓、鳥哀聲。

(二) うれへ悲しむ。〓〓。〔太玄經、樂〕管絃〓〓。〔注〕〓〓、憂悲也。

〓 多くのこゑ。〓〓。〔集韻〕〓、〓〓、衆聲。〔班彪、北征賦〕〓鷄鳴以〓〓。〔注〕善曰、〓〓、衆聲也。

四〓 笑ふさま。〓啀。〔集韻〕〓、〓啀、笑皃。

様々な文献から、五つの義を抜き出している。

「悲しむ」と「笑う」という、殆ど真逆の説明がなされるのも特徴の一つと言える。

大きく分けると「なめる」「声」「笑う」という三種類の意義があることが分かる。「なめる」だけは〓文、それ以外は集韻に説明がある。

現用の中文では第一義の「なめる」という意味で主に使われている。台湾ではこの字形で、大陸では簡体字として「〓」という字が使われている。

康熙字典

康熙字典網上版には、次のように書かれている。

〓 古文

〓〔唐韻〕在詣切〔集韻〕〔韻會〕〔正韻〕才詣切〓音〓劑〔〓文〕嘗也〔書顧命〕太保受同祭〓〔傳〕太保既拜而祭既祭受福〓至齒則王亦至齒〔禮雜記〕小祥之祭主人之酢也〓之 又〔集韻〕前西切音〓齊鳥哀聲 又居諧切音〓皆〓〓衆聲〔班彪北征賦〕鴈〓〓以羣翔〓兮〓〓鳴以〓〓游子悲其故郷兮心愴〓以傷懷 又〔集韻〕莊皆切音〓齋〓啀笑貌

補足

Unicodeの資料UNICODE HAN DATABASEには、次のようにある。

U+568C kJapaneseKun NAMERU

U+568C kJapaneseOn SEI ZAI KAI SAI

音読みについては大漢和から引用されたものと思われるが、訓読みの初出が定かではない。実際に、日本語文章内に於いて使われている例が確認できていない。

別の資料として、ATOK2010の文字パレットでは、読みは、音読みは「セイ」、訓読みは「な・める」となっている。ATOKの送り仮名に従えば、「〓める」という表現になるが、これについても使用例が確認できていない。

なめると言う意味であることは疑いようがないが、これが訓読みとして認知されているかどうかは別の問題である。

日本語
発音
熟語
補足

JIS X 0208にはなく、JIS X 0212(補助漢字)とJIS X 0213に収録されている字である。

なんだかとっても!いいかんじ」では、「とりのかなしげなこえ」という訓読みを与えている。この典拠は「漢字部屋」に訓として記されていたことによる。漢字部屋は、参考文献として大漢和辞典、漢字源、新大字典、新漢語林、中華字海を挙げているが、訓を拾った元を明らかにしていない。

大漢和辞典にあった「鳥の悲しい声」を独自の解釈で「とりのかなしげなこえ」という訓読みだとし記載したという可能性はある。

符号
リンク
用語の所属
漢字

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