ヒト科オランウータン属に属する類人猿の総称。東南アジアにのみ残存する。
- ドメイン: 真核生物 Eukaryota
- 界: 動物界 Animalia
- 門: 脊索動物門 Chordata
- 亜門: 脊椎動物亜門 Vertebrata
- 綱: 哺乳綱 Mammalia
哺乳綱より上の詳細な階層構造は哺乳綱参照
- 亜綱: 獣亜綱(真獣亜綱) Theria
- 下綱: 真獣下綱(正獣下綱) Eutheria
- 上目: 真主齧上目 Euarchontoglires
- (未階級): 真主獣大目 Euarchonta
- 目: 霊長目(サル目) Primates
- 亜目: 真猿亜目 Haplorhini
- 下目: 狭鼻下目 Catarrhini
- 上科: ヒト上科 Hominoidea
- 科: ヒト科 Hominidae
- 亜科: オランウータン亜科 Ponginae
- 属: オランウータン属 Pongo
ボルネオオランウータンには亜種が認められている。亜種の和名は非公式で、ここで暫定的に命名したもの。
- スマトラオランウータン Pongo abelii
- ボルネオオランウータン Pongo pygmaeus
- 北西ボルネオオランウータン Pongo pygmaeus pygmaeus
- 北東ボルネオオランウータン Pongo pygmaeus morio
- 中央ボルネオオランウータン Pongo pygmaeus wurmbii
スマトラ島の野生オランウータンは北部から中央部までで、南部にはいない。
ヒトの系統から、およそ1500万年前に分岐した。
オランウータンはマレー語で「森(hutan)の人(orang)」に由来する。
和名では「ショウジョウ」といい、これは支那の伝説上の動物「猩猩」に由来する。
木登りを得意とし、ほぼ完全な樹上生活動物で、主に果実などを食べる。他に、樹皮や蟻などを食べることも確認されているが、肉食はしない。
オスはメスと比較し、かなり大きい。また腕が脚の倍ほどの長さがある。
かつては東南アジア全域に生息していたとみられているが、森林破壊で食料となる果実が失われたり、また密猟により生息域は80%以上減少し、現在は次の場所にのみ生息する。
ボルネオオランウータンは「絶滅危惧種」(IUCN 3.1 EN)、スマトラオランウータンはより深刻な「危機的絶滅危惧種」(IUCN 3.1 CR)に指定されていて、いずれも「ワシントン条約附属書I」に記載されている。
しかしながら、森林破壊や違法な密猟は今も後を絶たず、そう遠くない将来に絶滅するだろうと言われている。
用語の所属

類人猿