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フラッシュメモリー
辞書:科学用語の基礎知識 電子部品編 (NELECP)
読み:フラッシュメモリー
外語:Flash memory
品詞:名詞

不揮発性メモリーの一つで、電気信号で内容変更ができるPROM(EPROM)、つまりEEPROMの一種。そのため基本的にはEPROMと同じ構造を持つ。

目次
概要
機構

フラッシュメモリーの構造は、一例として、p型半導体でできたFETの上にフローティングゲート、コントロールゲートが乗る。

情報はこのうちフローティングゲートへ電子を注入することで書き込み動作とする。また、この電荷がソースに抜けると、セルは電気的に消去されたことになる。

不揮発

フラッシュメモリーの例: M28F256
フラッシュメモリーの例: M28F256

電源を落としてもデータが失われない不揮発性メモリーであり、かつ低消費電力を利点とする。

この部品は消耗品だが、書き換えられる回数は数万〜数十万回程度が限界と、寿命は短い。常時更新のあるような情報の保存には向かず、ある程度書き換えの行なわれない情報を保持するのに利用される。

また、半導体メモリーでありながらアクセススピードが遅いという弱点がある。最近のものではかなり改善が進んでいるが、以前のものはハードディスクよりも遅かった。

特徴
主な用途

不揮発性メモリーであるため、電子計算機BIOSや、装置のファームウェア等の格納用として広く使われている。

また、高速なフラッシュメモリーを用いたディスクドライブとしてSSDなども実用化されている。

回路構成

フラッシュメモリーは、内部の基本回路構成により「NOR型フラッシュメモリー」と「NAND型フラッシュメモリー」とに分けられる。

NOR型は1バイト単位で書き込みが可能で、機器のパラメーター保存などに向いているが、速度は遅く、大容量化にも向いていない。

NAND型はブロック単位でしか書き込み出来ないが、NOR型より高速で、大容量化にも向いている。

現在、民生用製品に用いられているものは、殆どがこのNAND型フラッシュメモリーとなっている。

EEPROMとの差

EEPROMは、従来の紫外線により消去されるUV-EPROMに代わって使われるようになった部品である。

EEPROMは1ビットあたり2トランジスタで回路が構成されるが、フラッシュメモリーでは1トランジスタでこれを済ませている。

また、EEPROMは1バイト単位での消去や書き込みに対応するが、非常に遅いという弱点がある。フラッシュメモリー、特にNAND型では、消去は8Kiバイト、16Kiバイト、といったブロック単位でしかできな代わり内部構造が簡略化され、高速、大容量化を実現している。

リンク
用語の所属
不揮発性メモリー
FM
関連する用語
EPROM
PROM
NAND型フラッシュメモリー
OUM

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