外用薬の保湿剤や食品添加物、溶媒などとしてよく使われる物質。
- 分子式: C3H8O2
- 構造式: CH3‐CHOH‐CH2OH
- 分子量: 76.09
- 比重: 1.04 (水=1)
- 融点: -59℃(ICSC)、-59℃(流動点)以下(MSDS)
- 沸点: 188.2℃(ICSC)、187℃@1,013Pa(MSDS)
- CAS番号: 57-55-6
- ICSC番号: 0321
- 化学名: 1,2-Propanediol
プロピレングリコール
- プロピレングリコールジアセテート
- ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール
- ポリプロピレン
1859(安政6)年、プロピレングリコールジアセテートを加水分解して製造された。
1930(昭和5)年頃から工業的生産が始まり、食品や医薬品の溶剤や防腐剤として使われるようになった。アメリカのFDAは1941(昭和16)年に、また日本は1954(昭和29)年にそれぞれ食品添加物としての利用を認めている。
この物質はプロピオン酸の前駆物質である。
摂取するとTCA回路(枸櫞酸回路)に取り込まれて糖新生を促し、結果的にケトン体の生産を抑制する。
生物への毒性が低く、かつ無味無臭である。
そこで、この粘性を利用して、潤滑剤、麺や御飯の品質改善剤などとして使われているほか、溶媒、保湿剤、防黴剤などとして医療分野、化粧品分野で広く使われている。
強酸化剤と反応し、火災の危険をもたらす。
適用法令
- 消防法(危険物の規制に関する政令)
- 危険物 第四類(引火性液体) 第三石油類 水溶性液体 危険等級3(指定数量 4000リットル)
危険性
- 引火点: 99℃(密閉式)、107℃(開放式) (ICSC、MSDS)
- 発火点: 371℃(ICSC)、421℃(MSDS)
- 爆発限界: 2.6〜12.6 vol%(空気中)
有害性
- 刺激
- 腐食性: (該当資料なし)
- 刺激性: 眼を刺激する
- 感作性: (該当資料なし)
- 毒性
- 急性毒性:
- 経口(哺乳類)LD50: 18.4g/kg〜22g/kg (MSDS)
- 慢性毒性: (該当資料なし)
- がん原性: (該当資料なし)
- 変異原性: (該当資料なし)
- 生殖毒性: (該当資料なし)
- 催畸形性: (該当資料なし)
- 神経毒性: (該当資料なし)
環境影響
- 分解性: 生分解性良好
- 蓄積性: (該当資料なし)
- 魚毒性: (該当資料なし)
関連するリンク
ICSC 国際化学物質安全性カード用語の所属
PG
関連する用語
TCA回路