アデノシン三燐酸。
- 組成式: C10H16N5O13P3
- 分子量: 507.183
- 融点: (該当資料なし)
- 沸点: (該当資料なし)
- CAS番号: 56-65-5
- 化学名: Adenosine 5'-triphosphate
ATP

リボヌクレオチドの一種で、アデニンとリボースからできたアデノシンに燐酸が三つ結合したものである。
「人生そのもの」と同義と言っても良いほどの物質であり、これを作るために人間などの生物は酸素を吸っているのである。
ATPの燐酸のうち、端の二つは不安定であり、加水分解してエネルギーを放出できる。

実際の生物における反応では、酵素によって端の燐酸を一つ切り離してADPになる際にエネルギーを放出する。
このADPは更に端の燐酸を切り離してAMPになりエネルギーを放出できる。一度に二つの燐酸(ピロ燐酸という)を切り離すことも可能である。
また逆に、エネルギーを使ってADPやAMPに燐酸を結合し、ATPを作ることも可能である。
このように、ATPはエネルギーを蓄積したり供給したりする重要な働きを持った分子であり、エネルギーの貨幣(energy currency)とも呼ばれる。
用語の所属

ATP
関連する物質

燐酸

ADP

AMP