宇宙航空研究開発機構(JAXA)(かつてのNASDA)により開発されたH-IIAロケットの29号機で、本番 第27号機。高度化仕様の第1号機。
H-IIAロケットの第29号機であり、日本の大型液体燃料ロケット第65号機である。
「H-IIA・F29」とも呼ばれる。
2015(平成27)年11月24日に種子島宇宙センター大型ロケット発射場の第1射点より発射方位角91°で打ち上げられた。
- カナダTelesat社の通信放送衛星「Telstar 12 VANTAGE」
これまでの打ち上げで実験されてきた第2段エンジンLE-5Bの再々着火実験などの成果を、本番に反映した「H-IIA Ver 2.0」として最初のH-IIAロケットであり、商業打ち上げを受注した最初のH-IIAロケットでもある。
今回のH-IIAロケットでは、3つの開発項目が達成されている。
- 静止衛星打ち上げ性能の向上
- 衛星搭載環境の緩和
- 地上レーダー不要化に向けた航法センサー開発
ロケット打ち上げ時の天候は晴れ、北東の風8.6m/s(7m/cBeat)、気温22℃であった。
打ち上げは、2015(平成27)年11月24日15:23(@307)、打ち上げ予定時間帯は15:23〜17:07とされた。
打ち上げ当日、警戒区域内に船舶が侵入したため打ち上げは2015(平成27)年11月24日15:50(@326)に延期された。
なお、予備期間は11月25日〜12月31日が予定されていた。
以下は全て計画値。
- 2015(平成27)年11月24日15:50(@326): リフトオフ
- X+1分56秒: 固体ロケットブースター(SRB-A) 燃焼終了
- X+2分7秒: 固体ロケットブースター(SRB-A) 第1ペア分離
- X+2分10秒: 固体ロケットブースター(SRB-A) 第2ペア分離
- X+3分25秒: 衛星フェアリング 分離
- X+6分40秒: 第1段主エンジン燃焼停止(MECO)
- X+6分48秒: 第1段・第2段 分離
- X+6分54秒: 第2段エンジン第1回始動(SEIG1)
- X+11分7秒: 第2段エンジン第1回燃焼停止(SECO1)
- X+22分46秒: 第2段エンジン第2回始動(SEIG2)
- X+26分37秒: 第2段エンジン第2回燃焼停止(SECO2)
- X+4時間22分45秒: 第2段エンジン第3回始動(SEIG3)
- X+4時間23分31秒: 第2段エンジン第3回燃焼停止(SECO3)
- X+4時間26分56秒: 「Telstar 12 VANTAGE」分離、打ち上げ成功
用語の所属

H-IIAロケット

H-IIA204

液体燃料ロケット

ロケット
関連する用語

JAXA

H-IIAロケット28号機

H-IIAロケット30号機