Adobe Systemsが開発した、コンポジットフォント用のフォントフォーマット。
従来のOCFフォーマットに代わるもので、コンポジットファイルフォーマットや文字/字形管理などを含む。
単にCIDと呼ぶことも多い。PostScriptフォントやATMフォントで利用されている。
多ファイル構成のコンポジットフォントの文字コードに、CIDフォント独自のコードを割り振ることで文字セットが変わっても文字セット情報を切り替えるだけで対応可能にしている。
次のような二つファイルで構成される。
OCFよりシンプルなファイル構造となっている。
CMap(Character Mapping File)という文字配列(エンコーディング)をCID番号で管理するファイルと、CIDフォントファイルという字形(アウトライン)やヒント情報などのフォント関連情報を含むファイルで構成されている。フォントはAdobeのType 1フォントフォーマットで記述されている。
日本語、支那語、朝鮮語などの文字や、文字種の多い欧文フォントなどに最適化されたフォーマットである。
例えばOCFの日本語文字セットサポートが1983(昭和58)年の83JISに固定されていたのに対し、CIDでは83JIS改、90JISなどの複数のセットに対応可能となっている。また将来的にさらに3000文字程度の拡張も予定されている。
新しい文字セットに対応させるときもCMapを追加するだけで容易に対応できる。ファイル構造がシンプルなため字体の切り替えやプリンタフォント処理の高速化、少ないメモリで効率的な処理が可能。低解像度のプリンタフォントの解像度制限はOCFの600dpiから1200dpiに緩和されているなどの利点がある。
原則としてスクリーンフォントとプリンタフォント、またカンプ用普通紙プリンタとイメージセッタなどの全てのフォントがCIDに統一されてないと充分に利用することができない。
利用する場合には注意が必要である。