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HDMI

辞書:通信用語の基礎知識 通信技術接続編 (CTIF)
読み:エイチディーエムアイ
外語:HDMI: High-Definition Multimedia Interface 英語
品詞:名詞
2005/05/13 作成
2015/04/15 更新

テレビジョン装置向けの、ディジタル映像・音声インターフェイスの業界標準の一つ。

HDMIはHDMI Licensing, LLCの商標である。

由来

2002(平成14)年4月より仕様策定を開始して、同年12月に最終仕様がまとまった。

日立製作所パナソニックPhilipsソニー・Thomson Multimedia・東芝と、HDMIの物理層仕様TMDSの開発元Silicon Imageが参加している。

参加企業の多くは日本の有力企業ということから、日本での普及は時間の問題であろうと思われる一方、HDMIは年会費やライセンス料金があまりにも高額であるため、製品(たとえばケーブル)の価格も他規格より高額であり消費者の負担が大きくなっている。アメリカでは、著作権保護の理由により、既にHDMI端子の無いテレビ製品は市販されていない。

PC向け

ミドルクラスのPC向け液晶ディスプレイは殆どがHDMIに対応しており、最近のグラフィックカードも、殆どにHDMIが付いている。利用者は少ないが、ハードウェア的には普及している。

ただ、PC業界(特にAppleなど)はこのライセンス料金などに反発しており、対抗としてHDMIと同様にDVIの後継を標榜するDisplayPortを採用している。

Appleが非常に熱心に用いているため、ハイエンドの製品を中心としてDisplayPort対応品が増えつつあり、対応ICも低価格化が進んでいる。液晶ディスプレイは2011(平成23)年現在はハイエンドの製品のみだが、グラフィックカードは安価なものにも付き始めている。

ケーブルや対応ディスプレイなどはまだ数が少なく高価だが、いずれHDMIの大きなライバルになるかもしれない。

性能限界

速度

標準のAコネクターでは、次の速度がある。

  • 165MHz(4.95Gbps) ‐ HDMI 1.0〜HDMI 1.2
  • 340MHz(10.2Gbps) ‐ HDMI 1.3〜1.4
  • 600MHz(18Gbps) ‐ HDMI 2.0

HDMI 1.xの速度は、現行のディジタルテレビ放送で使い切っており、より新しい放送技術に対応するためには帯域が不足していた。

HDMI 2.0以降は、物理層速度がほぼ倍速に高速化された。HDMI 2.0の18Gbps対応はオプションであり、すべてのHDMI 2.0対応機種で対応するわけではない。ただし、以下HDMI 2.0と記載されたものは、この18Gbps物理層を用いたものについて述べている。

2D映像

最大スペック

2D映像の場合、HDMI 1.4では、HDMI 1.4から対応した4K2K(QFHD)は転送レートの限界があり30pまでしか対応できない。

  • HDMI 1.4
    • 4K(4,096×2,160画素) ‐ フレームレート24fps(24p/48i)まで
    • QFHD(3,840×2,160画素) ‐ フレームレート30fps(30p/60i)まで
  • HDMI 2.0 (18Gbps物理層)
    • 4K(4,096×2,160画素) ‐ フレームレート60ps(60p/120i)まで
    • QFHD(3,840×2,160画素) ‐ フレームレート60ps(60p/120i)まで

4K/60pはHDMI 2.0から対応した。HDMI 1.xで60を求めるなら、60フィールド4K/60iに変換しなければHDMI経由では見られなかった。

4Kへの対応

HDMI 1.4では4K2K(QFHD)に対応したが、通信速度の制限から、その伝送能力には制限がある。

まず、映像伝送の情報量には、階調性と、映像信号のフォーマット(色の情報密度)とに分けられる。

HDMI 1.4の映像信号のフォーマットは、8ビット階調で4:4:4、10ビット階調では4:2:2となった。4:2:2とは、4:4:4から色度信号を1/2に間引いたものである。

HDMI 2.0からは、12ビット階調で4:4:4に対応した。つまり色情報を間引かないままで12ビット階調に対応したことになる。

4:2:0への対応

別のアプローチで、HDMI 2.0では対応カラーフォーマットとして、色情報を1/4に間引く4:2:0が追加された。

18Gbps物理層に対応しない従来機種でも、4:2:0を使えば情報量を減らすことができ、ソフトウェアの変更のみで、8ビット階調なら4Kの映像を60pで伝送することができる。2013(平成25)年内に販売されるHDMI 2.0対応機は殆どすべてがこのタイプで、18Gbps物理層未対応のものが多い。なぜなら、この時点で18Gbps物理層を実用化できているのはパナソニックの4K VIERAしか存在しないからである。

現在、デジタル放送やBlu-ray Discなど、コンシューマー向けのデジタル映像はみな4:2:0である。映像を見るだけならば、実質的には何の問題もない。

ただし、プレーヤー側で映像処理をするような高級品(がもしあるなら)では画質が劣化する可能性があり、またパソコンの画面をテレビに映すような場合も画質は劣化する。

3D映像

家電メーカーは3Dテレビの普及に力を入れている。しかし3D映像は、単純に2Dの倍の情報量があるため、HDMIの帯域制限がボトルネックとなっていた。

フレームパッキング方式での解像度とフレームレートの上限は、次のとおりである。

  • HDMI 1.4
    • フレームレート60fps(60p/120i)では、1280×720ドットまで
    • フルHD(1920×1080ドット)では、フレームレート30fps(30p/60i)まで
  • HDMI 2.0 (18Gbps物理層)
    • フレームレート60fps(60p/120i)では、4Kまで
    • フルHD(1920×1080ドット)では、フレームレート60fps(60p/120i)まで

3Dに力を入れるテレビメーカーやビデオカメラメーカーだが、HDMI 1.xの頃は、メーカーが望んでいる「フルHD(1920×1080ドット)のままの画質で、かつ60fps(1080/60p)のフレームパッキング方式」の映像を、HDMIは流す能力を持っていなかった。HDMI 1.4で、フルHDで60で可能なのは1080/60iまでである。

HDMI 2.0ではフルHD/60pを伝送可能となったため、フルHDによる3D技術の開発も、はかどるものと思われる。

音声

最初の仕様(HDMI 1.0)では音声は主としてステレオのみ対応だった。

後のHDMI 1.1からはマルチチャンネルオーディオに対応し、CPPMで保護されたDVD-Audioにも対応した。

用途等

HDMIはパソコン等をはじめとしたコンピューター向けのDVI-Dの上位仕様に相当するが、HDMIはAV機器向け仕様であるため、それに適した仕様となっている。

利便性を高める必要があったため、DVIは映像のみ対応なのに対してHDMIは19ピンコネクターのケーブル一本で映像・音声・制御信号の全てが送受信可能である。

またコンピューター用であるDVIは映像信号RGBで送信するが、HDMIはRGBだけでなくYUVにも対応している。

HDMIの制御信号は双方向通信であり、機器間通信、および途中の機器を経由した遠隔通信も可能である。

DVIが一風変わった形状のコネクターであったのに対し、HDMIは普通の形状のコネクターである。台形の中に板があり、ここの上下に端子が付いたような形状である。HDMI-DVI変換ケーブルやアダプターも市販されている。

利点と欠点

利点
欠点
  • プロトコルの設計が、いかにも放送業界発を思わせ、汎用性が低い
  • Data island(データアイランド)区間というブランク区間で音声を送る仕様になっている
  • このためプレイヤー側では、映像回路の間際に音声回路を構築せざるを得ない
  • ここから出力されるアナログ音声は映像回路の高周波で汚染され、猛烈なジッターが乗るため、音質は深刻な水準にまで劣化する
  • 結果としてHDMIは音が悪いという当然の結論が見出される

HDMIは映像と音声を1本のケーブルで伝送できることが利点であったが、この問題に対応するため、HDMI出力端子を2個設け、映像と音声を別のHDMIケーブルで伝送できるようにした機器もある。

ケーブルとコネクター

序論

ただでさえ複雑怪奇で初心者無視、搭載機器は多くても利用者は少ないクローズド市場ながら、規格は次々と増えている。

黄色いケーブル」すら接続できない一般庶民などガン無視しておきながら、2011(平成23)年1月1日からHDTV放送のアナログ端子出力規制を開始(2011年問題)し、さらに2014(平成26)年以降ではアナログ出力そのものを廃止すると鼻息を荒くしている。おかしな利権団体が上前を跳ねるために消費者に迷惑が及ぶことになっているが、このように消費者を放置し混乱に陥れておきながら、メーカーはテレビの売上の少なさに青息吐息とのことである。

さて、HDMIは、コネクター(端子)の「形」と、ケーブル(電線)の「種類」に複数の組み合わせがあり、間違って買うと使えないので注意が必要である。とても家電用の仕様とは思えないものがある。

コネクター

用途に応じて様々なものがある。

  • Type A (19ピン標準)
  • Type B (29ピンで高解像度用だが、使用実績が無い。一生目にすることは無いだろう)
  • Type C (mini HDMI)
  • Type D (Micro HDMI)
  • Type E (自動車用接続システムのコネクター) ロック機構付き

miniやMicroを無視すれば、日常的にはType Aしか使われていない。従って、小型のものをあえて選ぶ場合以外では、コネクターについては意識する必要はあまりないかもしれない。

Type Bは使われていない。今さらType Aと非互換のコネクターを採用しても普及するとは考えにくく、そのようなものを使うくらいなら、より性能のよいDisplayPortが使われていくと見込まれるため。

実際に、高速化されたHDMI 2.0でも、コネクターはType Aのまま変更なされなかった。

ケーブル

HDMI 1.4からは、ケーブルが計5種類にも増えた。これも用途に応じて選択する。

  • スタンダード [カテゴリー1] (720p/1080iまで)
    • スタンダードHDMIケーブル
    • スタンダードHDMIケーブル with Ethernet
  • ハイスピード [カテゴリー2] (1080p以上対応、HDMI 2.0対応)
    • ハイスピードHDMIケーブル
    • ハイスピードHDMIケーブル with Ethernet
  • オートモーティブ
    • オートモーティブHDMIケーブル

カテゴリー2(ハイスピード)は高速通信に対応するケーブルである。HDMI 1.4までで、1080p以上、120Hz以上、8ビット超の色深度(Deep Color)、3840×2160(24Hz/25Hz/30Hz)や4096×2160(24Hz)といった高解像度など、情報量の多い映像を伝送するため、通信速度を向上させている。

またHDMI 2.0で高速化されたが、これもケーブルは変更なく、カテゴリー2のケーブルがそのまま使える。

with Ethernet、つまりHEC対応品は、追加された1ピン分の線が増えているはずである。またツイストペアにするために、ケーブル内部の配線方法も変更されていると思われる。

オートモーティブHDMIケーブルは、Type Eのコネクターを使用したケーブルをいう。これのみ、他のコネクターとの組み合せは無い。

HEC(HDMI Ethernet Channel)

HDMIコネクターの未使用ピンを使って導入されたのが、HDMIケーブルにEthernetの信号を流すHEC(HDMI Ethernet Channel)機能である。この機能を使うと、テレビに接続する各映像機器に、いちいちEthernetケーブルをつなげる必要がなくなる。

コンセプトとしては、テレビがHUBとなって、各映像家電を結ぶ。現在のテレビにはEthernetの端子が存在するため、ここにEthernetケーブルを接続する。こうしてテレビはインターネットに接続できる。このテレビにレコーダーやSTBを接続すれば、これら装置はテレビ経由でインターネット接続を共有できるようになる。

ハードウェアとしては、従来未使用だった14ピン(予約ピン)と、19ピン(ホットプラグ検出)の2ピンを使用してツイストペアを形成し、17ピン(DDC/CEC GND)でシールドされる。

バージョン

HDMI 1.0 (2002(平成14)年12月)

最初の仕様。音声は主としてステレオのみ対応だった。

HDMI 1.1

マルチチャンネルオーディオ対応し、CPPMで保護されたDVD-Audioにも対応

HDMI 1.2 (2005(平成17)年8月23日発表)

SACDDSD(Direct Stream Digital)信号の伝送を可能とした。

パソコンでの使用を想定した機能強化。

HDMI CEC(Consumer Electronics Control)対応

HDMI 1.2a
不明
HDMI 1.3 (2006(平成18)年6月22日発表)

PLAYSTATION 3で対応するのが、このタイプである。

  • 1リンク時の帯域を従来の165MHz(4.95Gビット/s)から340MHz(10.2Gビット/s)に高速化し、約倍速とした。
  • 色深度を、従来のRGBで24ビットに加え、30/36/48ビットまでに対応した。
  • IECの動画用拡張色空間の国際標準「xvYCC」に対応。現行放送の色空間規格より約1.8倍の色彩が表現できるとされている。
  • Blu-ray DiscやHD DVDで採用された新ロスレス音声フォーマット「ドルビーTrueHD」と「DTS-HD」に対応。
  • 映像と音声の同期を取るための「リップシンク」機能に対応。
  • HDカムコーダーやデジタルカメラ用の、mini HDMI端子(Type C)が規格に追加された。
HDMI 1.3a
不明
HDMI 1.4 (2009(平成21)年5月28日発表)
  • ケーブルにデータチャンネルを付加し、100MbpsのEthernet接続(HEC機能)に対応
  • オーディオ リターン チャンネルの追加で、HDMIケーブル経由でのオーディオのアップストリーム接続に対応
  • 3D映像に対応
  • 3840×2160(24Hz/25Hz/30Hz)や4096×2160(24Hz)など高解像度に対応
  • デジタルカメラ用の色空間であるsYCC601、Adobe RGB、AdobeYCC601に対応
  • ピン数は19ピンで同じだが小型化されたMicro HDMI端子(Type D)対応
  • 自動車用接続システム

HDMIケーブルは都合5種類になった。ただし映像を写すだけなら従来からのケーブルはHDMI 1.3用と同じで仕様変更はされていないので、そのまま利用できる。HDMI 1.4で新規対応した3D映像も、ケーブル自体はHDMI 1.3からのケーブルでそのまま利用可能。

HDMI 1.4a
  • 放送コンテンツの3D映像フォーマットを規定。動画/ゲーム/放送の各分野での必須フォーマットが決定した。
  • 4種類の参考フォーマットも仕様書に記載(Appendix H)
    • フィールドオルタネイティブ方式(Field Alternative)
    • ラインオルタネイティブ方式(Line Alternative)
    • L + Depth
    • L + Depth + Graphics + Graphics depth
HDMI 2.0 (2013(平成25)年9月4日発表)

帯域の拡大をしたもの。

  • 4Kで、50p/60pに対応
  • アスペクト比21∶9の映像に対応
  • 32チャンネルまでのマルチチャンネルオーディオ対応
  • オーディオサンプリングレートは、1,536kHzまで対応
  • ダイナミックリップシンク(オーディオ/ビデオ)対応
  • 同画面の2系統同時ビデオ出力に対応
  • 同音響の4系統同時オーディオ出力に対応
  • HDMI CEC(Consumer Electronics Control)の拡張
HDMI 2.0a (2015(平成27)年4月8日)

ピンアサイン

コネクターの広い方が上、狭い方が下であり、上が10ピン、下が9ピンとなっている。差し込まれるメス側の右上が1ピン、その隣が3ピン、5ピン…19ピンとなり、上は奇数。右下が2ピン、4ピン…18ピンとなり下は偶数となる。

HDMIの信号に、対応するDVI-Dのピン番号を併記する。

HDMI信号名DVI-D
1TMDS データ2+2
2TMDS データ2 シールド3
3TMDS データ2−1
4TMDS データ1+10
5TMDS データ1 シールド11
6TMDS データ1−9
7TMDS データ0+18
8TMDS データ0 シールド19
9TMDS データ0−17
10TMDS クロック+23
11TMDS クロック シールド22
12TMDS クロック−24
13CEC 
14HEC− 
15DDCクロック(DDC/SCL)6
16DDCデータ(DDC/SDA)7
17DDC/CEC GND/HECシールド15
18+5V 電源14
19ホットプラグ検出/HEC+16
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