通信用語の基礎知識 全国のICカードこれひとつ 戻る

ニトログリセリン
辞書:科学用語の基礎知識 化学物質名・火薬編 (NSUBNG)
読み:ニトログリセリン
外語:nitroglycerin
品詞:名詞

液状の爆薬。三硝酸グリセリン、あるいは硝酸グリセロールなどともいうが、実際にはこちらが正式名称。ニトログリセリンはニトロ化合物ではない。

目次
概要
基本情報

ニトログリセリン
ニトログリセリン

誘導体、関連物質の例

加水分解で次の物質を生じる。

性質

衝撃、摩擦、振動等により、爆発的に分解することがある。

この爆発性を利用してダイナマイトなどの爆弾の原料として使われるが、その一方で狭心症の薬としても利用されている。

狭心症に対する効能は、ニトログリセリン製造工場で働いていた狭心症患者がいたため、偶然に発見されたらしい。

特徴
製法

濃硫酸+濃硝酸(発煙硝酸)+グリセリンで作られる。

但し、僅かな衝撃で爆発する危険な薬品で、試験管に少しでも腕を吹き飛ばすには充分な威力である。一度に大量に作ろうとした場合の命の保証はできない。冗談でも素人が作ろうと考えてはいけない。

応用

水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)のアルコール溶液で分解すると非爆発性となり、血管膨張剤、つまり血圧降下剤や狭心症の特効薬として便われている。

発見

イタリアの化学者であるアスカニオ・ソブレロ(Ascanio Sobrero)によって1847(弘化4)年に合成された。

かつては木炭や黒色火薬などと混ぜて固形化した爆弾が作られていたが、ニトログリセリン単体よりはマシな程度の安全性しかなく、製造過程や運搬過程での爆発事故が多発していた。

ニトログリセリンは威力が強すぎて逆に実用にならなかったが、後にノーベルによって珪藻土(けいそうど)と混合して固体化した状態であれば爆発せず安全に取り扱えることが発見され「ダイナマイト」が誕生し、ようやくニトログリセリンは実用を見たのである。

ノーベル自身も、ダイナマイト発明前には家族が経営していた工場の爆発事故で肉親を亡くしている。

安全性
適用法令
危険性
有害性
環境影響
リンク
関連するリンク
ICSC 国際化学物質安全性カード
化学物質管理センター 既存化学物質安全性(ハザード)評価シート
関連する用語
発煙硝酸
グリセリン
ニトロ基

[再検索] [戻る]


通信用語の基礎知識検索システム WDIC Explorer Ver 7.04a (27-May-2022)
Search System : Copyright © Mirai corporation
Dictionary : Copyright © WDIC Creators club
KisoDic