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尿検査
辞書:科学用語の基礎知識 医学・用語編 (BMEDY)
読み:にょうけんさ
外語:urinalysis
品詞:さ変名詞

尿の性質や、尿中に含まれる成分を調べ、病気であるかないかを診断する臨床検査。

目次
概要

尿路すなわち、腎臓尿管膀胱尿道までの区間の異常を調べることができる。

様々な検査があるが、多くは腎臓の疾患を検査するものである。

検査
項目

以下が存在する(Dxxxは検査料の分類)。

採取法

検査に影響が出るため、ビタミンCを含む食品や清涼飲料水、製剤等は、検査前日から控えるようにする。

また尿は、出始めの尿は捨て、中間の尿を採るようにする。これは、出始めの尿は雑菌が多いためとされる。

検査される病気

腎臓の病気でも、急性腎炎などは発熱などの症状があるので、検尿などを行なうまでもなく異常に気づくことが多い。

しかし検尿では、まだはっきりした症状が出ていない段階での病気、慢性腎疾患が検査できる。慢性腎疾患の多くはIgA腎症(免疫グロブリンA腎症)であり、子供・成人問わず、日本では慢性腎炎の中でIgA腎症が最も多い。

IgAは蛋白質の一つで、免疫の機能を持つ抗体の一つである。このIgAが血液を濾過する腎臓の組織に沈着し、腎臓機能を低下させるのがIgA腎症であり、進行すると腎不全を発症、人工透析や腎臓移植が必要になることもある。

学校検尿

1974(昭和49)年、学校保健法(現在は学校保健安全法)により学校検尿が義務化された。

小児の腎臓病の約半数は慢性の腎臓病である。早期発見により、悪化を防止したり、症状によっては治療も可能な時代となっていることから、早期発見のための検尿が行なわれている。

小・中学校などでは春頃に生徒の朝起きがけの尿(早朝尿)を家庭で採取し、学校で集めて検査機関で検査する。

学校検尿で発見される疾患の多くは慢性糸球体腎炎であり、この疾患は糸球体に慢性的な炎症が生じるため血尿や蛋白尿を認める疾患である。この腎臓病の中でも、特にIgA腎症が多く発見されている。

学校では一次、二次まで行なう。一次検尿では一般的な試験紙法で、尿蛋白、尿糖、潜血、尿pHの4項目を検査する。一次検尿で蛋白、潜血のいずれかが疑陽性(±)以上と判断された場合は要ニ次検尿、それ以外は一時検尿で終了である。

二次検尿では、試験紙法に加え、尿蛋白が疑陽性(±)の場合は比濁法(スルホサリチル酸等)を併用する。一次および二次いずれでも、潜血が疑陽性以上の場合、必ず尿沈渣が実施されることになっている。

二次検尿でも異常が見られれば医師による三次の精密検診が行なわれ、腎臓病が疑われた場合には腎臓専門医の診断・治療へと移ることになる。

健康診断

健康診断や人間ドックなど、病院での検査はおおむね次の項目となる。


尿定性

一般健康診断や短期人間ドックでは、ビリルビン/ケトン体の検査は行なわない。

なお、上記では比重1.002とあるが、実際には1.010が下限とされており、1.002と出れば通常は低比重尿と判定され腎疾患が疑われる。


尿沈渣

尿沈渣とは、尿を顕微鏡で観る検査である。

一般健康診断では行なわない。短期人間ドックでは実施されることがある。

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