Mozillaに塔載されている、HTMLレンダリングエンジン。本来はRaptorという名前で作られていたが、いつのまにか名称が変更されていた。Geckoとはヤモリの意であるらしい。
元々はNetscapeのソースコード開示に合わせて開発が始まったものだが、この改良は早々に断念され、C++で新規に書き直された。
このような経緯から、MPL/GPL/LGPLという三重のライセンスになっている。
Mozilla Firefox 3.0に搭載されたGecko 1.9以降は、Acid2にも合格しており、HTML、CSS 2.1などのW3Cの勧告に対する準拠度は高くなっている。
- 1.7
- Mozilla Firefox 1.0、Netscape Browser 8で使われたバージョン
- 1.8.0
- Mozilla Firefox 1.5で使われたバージョン
- 1.8.1
- Mozilla Firefox 2.0、Netscape Navigator 9で使われたバージョン
- 1.9.0
- Mozilla Firefox 3.0で使われたバージョン
- 1.9.1
- Mozilla Firefox 3.5で使われたバージョン
- 1.9.2
- Mozilla Firefox 3.6で使われたバージョン
- 1.9.3
- Mozilla Firefox 3.7で開発されていたバージョンだが正式リリースされなかった
- 2.0
- Mozilla Firefox 4.0で使われたバージョン
- 5.0〜
- 5.0以降は、Firefoxのバージョンと一致している。
Geckoもユーザーエージェント情報を送信しており、使用中のバージョンなどを確認することができる。
Mozilla/5.0 (X11; U; FreeBSD i386; ja-JP; rv:1.9.2.14) Gecko/20110302 Firefox/3.6.14
それぞれ、次のような意味を持つ。
- Mozilla/5.0 ‐ Mozillaとしてのバージョン
- X11 ‐ プラットフォームがX11 (ほかにWindowsなど)
- U ‐ 強いセキュリティレベル
- FreeBSD i386 ‐ 使用中のシステムがi386版のFreeBSD (ほかにWindows NT 5.1など)
- ja-JP ‐ 使用中の言語設定が日本語 (jaだけの時も)
- rv:1.9.2.14 ‐ Geckoのバージョン
- Gecko/20110302 ‐ Geckoのビルド日付
- Firefox/3.6.14 ‐ Firefoxのバージョン
Geckoは、元々はMozilla専用というわけではなく、プラットフォームに応じて、ActiveXコントロール、GtkMozEmbed、JavaXPCOMの機能を持っており、様々な環境で利用できた。
しかし2011(平成23)年3月28日、互換を維持する取り組みはコスト高になるとし、この組み込みGeckoサポートの終了を発表した。
この組み込みGeckoを採用したソフトウェアの代表例は次の通り。
関連するリンク
Mozilla Foundation
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