日本国憲法第39条は、日本国憲法第3章にある条文の一つで、刑事法規の不遡及、一事不再理を規定した条文である。
条文は次の通り。
第三章 国民の権利及び義務
第三十九条 何人も、実行の時に適法であつた行為又は既に無罪とされた行為については、刑事上の責任を問はれない。又、同一の犯罪について、重ねて刑事上の責任を問はれない。
そもそも日本国憲法はGHQが作った英文がオリジナルであり、日本語文のそれは翻訳である。
原文では、次のようになっている。
CHAPTER Ⅲ. RIGHTS AND DUTIES OF THE PEOPLE
Article 39.
No person shall be held criminally liable for an act which was lawful at the time it was committed, or of which he has been acquitted, nor shall he be placed in double jeopardy.
法の不遡及、つまり事後立法の禁止が規定されている。法律は、施行以降について有効なのであり、施行以前の件について違法性を問うことはできない。これは文明国政治の大条件である。
二つめは、一度裁かれた罪について、再度裁かれることがない一事不再理について規定している。但し、外国で法を犯し裁かれ、それが日本の法に照らして犯罪であった場合、日本で再び裁かれることは、妨げられていない。
但し、「判例変更と遡及処罰」というものがある。日本の裁判においては判例が法規範であるが、もしこの判例が変更された場合、遡及処罰は有り得る。これは最高裁の判例である。