きらり

読み:きらり
外語:Kirari , OICETS: Optical Inter-Orbit Communications Engineering Test Satellite
品詞:固有名詞

光衛星間通信実験衛星きらり。欧州宇宙機関(ESA)の通信技術試験衛星ARTEMIS(アルテミス)とレーザー光を利用した衛星間光通信を行なう実験衛星。衛星計画名OICETS(オイセッツ)。

きらりは低高度地球周回軌道を周回する衛星であり、対するARTEMISは静止衛星である。

そもそもなぜ通信にレーザーかというと、レーザーは電波と違い干渉をおこさないため安定した通信が可能であり、また伝送速度も高速で、大量のデータが送受信できるというメリットがあるからである。その上、衛星に搭載する機器は小型軽量にできるので、実用化が期待されている技術である。

ARTEMISは静止衛星、「きらり」は低高度地球周回軌道衛星であり、その間の距離は最大で45Mm(45,000km)にもなる。

この間でのレーザー光通信を実現するには、高出力のレーザー素子と、高利得の光アンテナを用い、高感度信号検出器で受信信号を解読する必要がある。

そしてレーザーは電波と違って真っ直ぐ直線に飛ぶので、正確に相手のアンテナを狙わねばならない。受ける側も多少の誤差を補足し、かつ追尾できるような技術が必要となる。

こういった技術開発がARTEMISおよび「きらり」の目的である。

当初J-Ⅰロケット2号機(J-Ⅰ・F2)で2001(平成13)年度に打ち上げ予定で、H-ⅡAロケットで打ち上げ予定だったARTEMISと交信実験に望む予定だったが、双方のロケットで打ち上げ計画が狂ってしまった。

結局ARTEMISはH-ⅡAロケットでの打ち上げが不可能となり、2001(平成13)年7月12日にアリアンV・10号機(V142)で辛うじて打ち上げに成功した。

「きらり」に関してはJ-ⅠロケットやH-ⅡAロケット、Μ-Ⅴロケット、GXロケットも検討されたが、J-ⅠロケットやH-ⅡAロケットでは予算不足と製造スケジュールが間に合わないこと、GXロケットはまだ開発中、そしてΜ-Ⅴロケットでは打ち上げ条件等から不適のため、仕方がなく海外のロケットを探し、ロシアのロケットを使うことになった。

OICETSは2005(平成17)年8月24日06:10(日本時間)(@923)にロシアの民間会社ISCコスモトラス社がカザフスタン共和国バイコヌール宇宙基地よりドニエプルロケットで打ち上げた。このロケットでは同じく国産の衛星INDEX(れいめい)も打ち上げられている。OICETSは打ち上げ15分10秒後(10.5Beat後)にロケットの三段目から分離され、ほぼ予定通りの軌道に投入された。打ち上げ成功後、OICETSには「きらり」と命名された。

ちなみに本体開発費は約127億円と報じられている。

2005(平成17)年11月21日、ARTEMISと、まずSバンド帯の電波による通信実験に成功したと報じられた。