青酸

読み:せいさん
外語:prussic acid
品詞:名詞

正式にはシアン化水素という。青酸カリ(シアン化カリウム)(KCN)に希塩酸を注ぐと気体の青酸(HCN)が発生する(KCN+HCl→KCl+HCN↑)。

毒性があり、殺虫剤として使われたほか、一次世界大戦中にはフランスが執心していた。またナチスドイツがユダヤ人をガス室で虐殺した時に利用したのもこの青酸ガスであるが、密閉していないと効果がないので、軍事利用には苦労したようだ。日本陸軍も化学兵器としての利用を行なっており、瓶詰めされた液体青酸を敵の戦車の中に投げ込んで使っていた。

青酸は3価の鉄(Fe3+)と親和性が高いため、Fe3+を含有するチトクロームオキシダーゼやメトヘモグロビンと結合しやすい。青酸がチトクロームオキシダーゼと結合すると、その活性を抑えてしまい、体内呼吸ができなくなる。特に脳と心筋に強力に働くため、即死することもある。

現在では単なる青酸の利用はあまりなく、青酸カリ(シアン化カリウム)や青酸ソーダ(シアン化ナトリウム)などの形で利用される事が多い。マスコミの事件報道で "青酸" と表現した場合、どちらかの化合物を指すことが多い。