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こんにゃく (食品)
辞書:科学用語の基礎知識 化学物質・食品編 (NFOOD)
読み:こんにゃく
外語:Devil's Tongue
品詞:名詞

こんにゃくの地下茎を粉にして水で練り、凝固剤(水酸化カルシウム、卵殻カルシウムなど)を加えて固めた食品のこと。蒟蒻、菎蒻。

目次
概要

呼び分けるため、材料となるこんにゃくの地下茎は「こんにゃく芋」と呼ばれることもある。

日本、支那朝鮮などで食べられているが、西洋では「悪魔の舌」などと呼ばれて嫌われているらしい。

特徴
用途

すき焼き、肉じゃがなど、こんにゃく、糸こんにゃくなどを煮込む料理は多岐にわたる。

但し、こんにゃくは消石灰(水酸化カルシウム)を凝固剤に加えて固めたものであるため、肉と煮込むと肉がカルシウムと反応して固くなったり、赤や黒に変色したりする。

従って、調理前に湯通ししてカルシウム分を抜くか、肉から出来るだけ離して煮る工夫が必要である。

精粉

精粉はこんにゃく芋から作られた粉である。現在では、こんにゃくを作る前に、まず一旦精粉にすることが多い。

精粉は、収穫したこんにゃく芋を水洗いし、裁断して切り干しとする。この段階を「荒粉」という。これを乾燥させ、粉末にしたものを「精粉」という。

製造過程で、コンニャクマンナンを変質させず、糊力を維持した粉に仕上げるためには熟練の技が必要となる。

製法
  1. お湯に精粉を加えながら混ぜ合わせる。
  2. これに、消石灰(水酸化カルシウム)をぬるま湯に溶かした石灰水を加え、かき混ぜる。
  3. 型に流し込み、30分から1時間程度置いて固まったところで、30分から1時間程茹でてあく抜きをする。
  4. その後、これを半日程度、水を替えながら水にさらして更にあく抜きをする。

現在では、この行程を全自動で実施することができる製造機械が存在する。

種類
白と黒

特殊な色を付けていないように見えるこんにゃくには、黒いものと白いものとがある。

精粉から作ったこんにゃくは白いこんにゃくとなり、生芋から作られた場合は芋の皮が混ざるため黒いこんにゃくになる。

なお、現在市販されている黒いこんにゃくも精粉から作られているが、白いこんにゃくは人気がないので、製造工程でアラメやヒジキなどの海藻の粉末を混ぜて色を付けている。

板こんにゃく

こんにゃくの定番、板型のこんにゃく。練って糊状にしたこんにゃくを箱型に流し込んで固め、板状に切ったもの。

白黒両方あるが、日本の殆どの地域で黒い板こんにゃくが好まれるのに対し、東北から北海道にかけては白板こんにゃくが好まれている。

玉こんにゃく

練って糊状にしたこんにゃくを丸めて茹でて作られたもの。

白黒の他に、唐辛子、海苔、胡麻など様々なものを加え、カラフルに色づけされた製品があり、煮物やおでんの定番の一つとなっている。

突きこんにゃく

板こんにゃくを、ところてんのように器具で押し出したもの。

こんにゃくの食感を残しつつ、炒め料理などで味が馴染みやすいという利点がある。

さしみこんにゃく

水分を多めにし、そのまま食べられるように作られたこんにゃく。

様々な風味を付けたものや、素麺状にした「こんにゃくそうめん」と呼ばれるものもある。

定番は刺身と同様に山葵醤油、酢醤油などだが、辛子酢味噌を付けたりする。

またこれをサラダなどに用いたりもする。

糸こんにゃく(しらたき)

練って糊状にしたこんにゃくを、細い穴に通しながら茹でて、細い紐状にしたこんにゃく。

主として関東では「しらたき」、関西では「糸こんにゃく」という。

実際には、糸こんにゃくとしらたきは元々の製法が異なっているが、今ではどちらも同様の製法である。見た目の差異としては、「しらたき」は細めに、「糸こんにゃく」は太めに作られる。また色も「しらたき」は白、「糸こんにゃく」は黒にすることが多い。

いずれも、すき焼きなどの和え物の定番である。

粒こんにゃく

米粒程度の大きさに加工したこんにゃく。

米に混ぜて炊くだけで、簡単にご飯の嵩を増やすことができ、ダイエットに役立つ。

また、デザートなどにも応用できる。

調理品

加工あるいは調理済みのものもよく市販されている。

赤こんにゃく

滋賀県の特産品。由来は定かではなく幾説かあるが、近江八幡では古くからこんにゃくは赤が定番で、織田信長の時代からあるとされる。

この赤は三二酸化鉄で染めたものである。単なる酸化鉄なので、栄養価として鉄分となり、毒性はなく健康にも良いとされる。

手綱こんにゃく

板こんにゃくを薄く切り、中央に切れ込みを入れてねじったもの。

おでんなどの定番。

ラーメン缶

ラーメン風のスープと、麺状のこんにゃくを缶に入れたもの。

小麦粉のだと缶詰にしても伸びてしまうが、こんにゃくなので伸びることはない。

但しこれをラーメンと呼ぶべきかどうかはまた議論の対象であろう。

こんにゃくゼリー

精粉に果汁などを加えて作った、ゼリータイプのこんにゃくである。

通常のゼリーはゼラチンで作るが、こちらはこんにゃくなので強い弾力が楽しめる。

凍らせて子供に食べさせ殺害しメーカーを訴えるなどという計画殺人かと思うような事件が横行し、世間を騒がせたことも。

リンク
関連するリンク
日本こんにゃく協会
関連する用語
こんにゃく (植物)
コンニャクマンナン

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