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カッシーニ |
辞書:科学用語の基礎知識 天文学人工衛星編 (USATE) |
読み:カッシーニ |
外語:Cassini |
品詞:固有名詞 |
アメリカとヨーロッパの共同による土星探査計画。および、その際に使われている惑星探査機の名。
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探査機の情報 |
基本情報 |
沿革 |
特徴 |
計画概要 |
これはアメリカNASAとヨーロッパ宇宙機関(ESA)の共同プロジェクトである。高さ約7m、幅約4m、重さ約6Mgという巨大な探査機は、総費用約34億ドル(約4000億円)と惑星探査史上最大の予算が投じられ、15年掛かりで作られた。
この探査機はNASAが開発した土星を周回する軌道船と、ESAが開発し土星の衛星ティタンに投下するための観測機ホイヘンスから構成されている。
探査機カッシーニの名は、土星の輪が二重で輪に隙間(カッシーニの間隙)を発見したイタリアの天文学者ジョバンニ・ドメニコ・カッシーニに敬意を表して付けられた。
観測機ホイヘンスの名は、衛星ティタンを発見したオランダの天文学者クリスチャン・ホイヘンスに敬意を表して付けられた。
軌道船 |
2004(平成16)年12月25日に観測機を分離した後も、軌道船は土星の周回軌道の周回を続けている。
軌道船は当初、ミッション終了予定の2008(平成20)年まで土星の周回軌道を航行し、ティタンに35回のほか、エンケラドゥス(第2衛星)、ディオネ(第4衛星)、イアペトゥス(第8衛星)、フェーベ(第9衛星)などの衛星に接近し、観測を行なうものとして計画された。
探査対象 |
この探査計画の主要な目的は、次の三つである。
技術情報 |
飛行軌道 |
軌道は2回金星、1回地球、1回木星のスイングバイを行ない、土星に向かう。
電源 |
土星付近は太陽光が弱いため、動力源は太陽電池ではなくプルトニウム型の原子力電池が使われた。
裏話 |
ちなみにこの原子力電池は何もカッシーニに始まったことではなく、かの有名なパイオニアやボイジャーにも積まれているものである。
そして万一打ち上げに失敗したとしても、プルトニウムは大気圏に拡散し、特に問題とはならないと考えられた。核兵器に使うプルトニウムとは純度が全く異なるので、これのみで爆発を起こすことはあり得ない。
しかし不運にも、当時巷を騒がせていた噂「ノストラダムスの大予言」があり、地球スイングバイが予言の1999(平成11)年ということで「空から核が降って来る!」「カッシーニは恐怖の大魔王だ!」となり、打ち上げ時には環境団体などの激しい抗議デモに見舞われ、幾度も中止の危機に見舞われた末での打ち上げとなった、という逸話がある。
カッシーニは、地球の騒ぎなど気にも掛けず地球スイングバイを成功させ、木星を過ぎ、土星へと達したのである。
ディスク |
この探査機には土星旅行の夢を託したサイン入りのディスクが搭載されており、NASAの公募に応じた世界81ヶ国の市民61万人のサインが記録されている。
中にはカッシーニの子孫のサインもあるらしい。
リンク |
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