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セロトニン |
辞書:科学用語の基礎知識 化学物質名・生体物質編 (NSUBNBL) |
読み:セロトニン |
外語:5-HT: serotonin |
品詞:名詞 |
アミン類の神経伝達物質の一つ。生理的活性アミン(biogenic amines)の一種で、インドールアミンに属する。
動/植物に広く分布する。専門家は「5-HT」と略して呼ぶ。
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概要 |
基本情報 |
セロトニン
塩酸セロトニン
誘導体、関連物質の例 |
性質 |
発見 |
セロトニン血清(serum)中の血管収縮物質として発見されたためserotoninと命名された。
化学構造は1948(昭和23)年に決定されている。
機能 |
脳、松果体、腸のエンテロクロマフィン細胞で、生体内では必須アミノ酸の一つであるトリプトファンから生合成される。
中枢神経系ではセロトニンニューロンの神経伝達物質として機能し、腸では腸管運動を促進するホルモン、血小板では毛細血管を収縮させ止血機構に関与する。
人体中には約10mgのセロトニンが存在し、その9割が消化管粘膜にある。残りの1割弱が血小板中、数%が中枢神経系にある。
血液脳関門 |
脳にはセロトニンが必要だが、セロトニンは血液脳関門を突破できない。
そのため、食品などから摂取しても、それが脳に影響を及ぼすことはない。
セロトニンを作る必須アミノ酸トリプトファンは、血液脳関門を通ることができる。
効果・効能 |
セロトニンは抑制物質で、ストレス時に発生する不安物質ノルアドレナリンを抑制し、不安を回避するために分泌される。つまりリラクゼージョンの効果がある。
しかしストレスが続いたりするとセロトニンの生産が追いつかず、セロトニン不足となり不安やイライラなどの鬱病症状を発症する。
また、自閉症でもセロトニン異常が発生することが自閉症マウスを用いた実験で明らかになっている。自閉症マウスはセロトニン量が、マウス発達期の生後1〜3週間は脳の全域で通常の85%程度に減少、生後8週間程度の大人の自閉症マウスでは小脳や中脳で少なくなることを明らかにした。
リンク |
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