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蜜蜂
辞書:科学用語の基礎知識 生物名・動物編 (BBNA)
読み:みつばち
外語:Honey bee
品詞:名詞

昆虫の一種で、蜂蜜を作ることを特徴とする一群。

目次
情報
分類
下位分類

亜属が3亜属設定され、現生種は計7種ある。さらに殆どの種には亜種が設定されている(学名ABC順、なお亜種は一部のみ記載)。

概要

卵は女王蜂のみが産む。

蜜蜂は雄と雌があり、雌は更に女王蜂と働き蜂があり、それぞれに明確な役割分担がある。

雄蜂は、単為生殖によって生まれた未受精卵から発生する1倍体(1n)である。

雌蜂は、有性生殖によって生まれた受精卵から発生する2倍体(2n)である。

特徴
構成

蜂の巣は大所帯であり、次のような構成となっている。

寿命

雄と働き蜂は2ヶ月程度、女王蜂は2年程度生きる。


ローヤルゼリー

働き蜂と女王蜂は、同じ卵から発生する雌の蜜蜂である。どちらになるかは、卵から孵化したあとの幼虫の餌で決定する。

女王蜂は、幼虫の頃からローヤルゼリーを食べて育ち、女王蜂となった成虫後もローヤルゼリーのみを食べる。

働き蜂は、孵化直後はワーカーゼリーを食べて育ち、その後は蜂蜜花粉を食べる。

つまり、幼虫時代に食べさせられた餌によって、その後の地位が決定される。


花粉

蜂蜜は糖分つまり炭水化物源であるが、これだけでは栄養が足りない。

そこで蜜蜂は、蜂蜜採取時に体に付着する花粉も集めて、これも餌とする。蜜蜂は、花粉に蜂蜜を混ぜ、これに蜜蜂の消化酵素を加えることで栄養豊富な食品とする。この花粉は、蛋白質(アミノ酸)のほか、ビタミンやミネラルを豊富に含む。


働き蜂

働き蜂は、全て雌である。但し、産卵する能力はない。

餌となる蜂蜜や花粉を集めたり、樹脂(プロポリス)を集めたり、ローヤルゼリーを作ったり、巣の掃除をしたり、などを主たる仕事となる。


女王蜂

女王蜂は、産卵することだけが仕事である。

女王蜂はローヤルゼリーで育つことが、同じ雌である働き蜂は違っている。働き蜂より数倍大きく、寿命も長い。

羽化後、一週間程度で婚期を迎え、空中で雄数匹と交尾をして体内にその精液を蓄える。その精液を産卵のたびに使用することになる。

女王蜂は毎日ローヤルゼリーのみを食べ、毎日1000〜2000個も産卵するとされている。

雄は、何も仕事をしない。雄は、女王蜂との交尾のみが仕事であり、働き蜂が集めてきた餌を貰って食べて暮らすのみである。

蜜蜂の雄は、女王蜂が単為生殖で産むため父親が存在せず、そして交尾の季節にのみ交尾のためだけに女王蜂が産む、特殊な存在である。

実際には、この雄はよその巣の女王蜂と交尾をする。毎日外でどこかの巣の女王蜂を待ち、いざ来たら死にものぐるいで女王蜂を目指す。無事交尾に成功しても、その後は性器がちぎれて雄はショック死してしまうなど、命がけの恋である。

また交尾に失敗して巣に戻っても、長くは生きられない。その巣の女王蜂が無事に交尾を終えてしまえば、仕事をしない雄など完全に用なしなので、巣から追放されてそのまま餓死するしかないのである。

蜂の巣

分蜂

蜜蜂は、その個体数を増やすため、群れの数を増やすことがある。これを分蜂(または分封)という。

働き蜂は、女王蜂が産卵した卵から、新しい女王蜂を作る。一つの群れに一つの女王蜂が基本となるため、元の女王蜂(母)は、新しい女王蜂(娘)が生まれる直前に、巣の半分程度の働き蜂を連れて巣を出る。


巣作り

働き蜂は、蜜を食べ、腹部にある分泌腺より蜜ロウを出す。これを口で咀嚼し、唾液を混ぜてこね、巣を作っていく。

蜜ロウの主成分はワックスエステルで、他にアルコール炭化水素脂肪酸などを含む。

リンク
関連する用語
蜂蜜
ローヤルゼリー
プロポリス

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