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平成
辞書:文化用語の基礎知識 民俗学東洋・神道政治編 (LFOLKESP)
読み:へいせい
外語:Heisei
品詞:名詞

日本の元号の一つで、大化から数えて231番目の元号。昭和の後で令和の前。

目次
期間

今上の在位期間から1日少ない期間だった。

平成は、今上の即位の翌日、1989(平成元)年1月8日から始まった。

2019(平成31)年4月30日までで、その翌日は徳仁の天皇即位ならびに令和への改元が行なわれた。

儀式

天皇の即位にともない三つの儀式が順に次の通り執り行なわれ、これをもって名実とも平成の御代となった。

右に書かれたものは儀式に使われたものである。

改元
経緯
元号を改める政令

元号を改める政令の全文は以下の通り。

元号を改める政令

(昭和六十四年一月七日政令第一号)

御名御璽

内閣は、元号法(昭和五十四年法律第四十三号)第一項の規定に基づき、この政令を制定する。

元号を平成に改める。

附則

この政令は、公布の日の翌日から施行する。

発表

内閣府の辞令専門官、河東純一の墨書を額に収め、内閣官房長官だった小渕恵三により記者会見で発表された。

その際、「新しい元号は、平成であります。」と述べたが、これが小渕の名言となった。

出典

「史記」五帝本紀の「内平外成」、「書経」大禹謨の「地平天成」のぞれぞれを由来とし、陽明学者・東洋思想家である安岡正篤が考案した。

「内平外成」は、国内はよく統治され、外交も平和的な状態を意味する四字熟語である。

「地平天成」は、世の中が平穏に統治され、また天災などもなく自然が穏やかな状態を意味する四字熟語である。

他にも何案かある中から選ばれたが、ローマ字にしたとき、頭文字が明治・大正・昭和(MTS)と重ならないという理由で、平成(H)が選ばれたとも言われている。

雨と三種の神器

平成は雨にはじまり雨で終わった。

平成最初の日である平成最初の日1989(平成元)年1月8日は雨で、最後の日2019(平成31)年4月30日も雨だった。

これは譲位の儀式で取り出された、天皇の位を示すものとして天皇家に代々伝えられて来た宝物「三種の神器」の一つ「草薙剣」の力とみられている。この剣は叢雲を呼ぶ剣として天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)とも呼ばれており、皇居に置けば天皇陛下にすら祟りをもたらしたという恐るべき霊力を持った剣である。

このため本物は伊勢神宮にあり御神体となっており、宮廷に置かれた剣は伊勢神宮より献上された形代(かたしろ)つまり複製品である。それでも日本中に雨を降らせる程度の霊力は持っていると言うことなのだろう。

時代背景
沿革

平成になって以来、国内は不況と災害が続いている。

平に成る

元号こそ「平に成る」であり、世界が平和であることを意味する「内平外成」「地平天成」を出典としたものの、残念ながら全く平らではない時代だった。世はまさに戦国の時代である。

湾岸戦争が勃発から、その報復としてのアメリカ同時多発テロの発生など、国際情勢は不安定な状態が続いた。

日本国内でも大地震、津波、豪雨、豪雪など大災害が続いた。平成の初期には日本社会党に政権を奪われるという災厄によりサリン事件や阪神・淡路大震災などで多くの日本人の命が失われ、しばし時を経て再び民主党政権という災厄により悪政や東日本大震災で再び多くの日本人の命が失われた。

さらに、消費税導入やバブル崩壊などに伴い、それまで順調に上昇していた日本の名目GDPの上昇は遂に止まり、300兆円前後でほぼ平らになった。平成とは、文字通り日本の名目GDPが平に成る時代だった。

サリン事件

1994(平成6)年6月27日に発生した化学兵器テロ事件である松本サリン事件、翌1995(平成7)年3月20日に発生した同時多発テロ事件である地下鉄サリン事件が、まさに平成を代表するテロ事件となった。

事件発生当時で7人死亡、約600人負傷という大惨事となり、首謀者であるオウム真理教の教組 麻原彰晃は1995(平成7)年5月16日に山梨県西八代郡上九一色村(現:南都留郡富士河口湖町)のオウム真理教教団施設「第6サティアン」内で札束を抱えて隠れているところを逮捕された。

それから23年の時を経て、平成最後の夏となる2018(平成30)年7月、麻原彰晃を含むサリン事件の死刑囚13名は、二日間に分けてその全員が死刑執行された。まさに、平成に発生し、平成のうちに片付けられた重大事件であった。

補足

平成を1文字にした組文字として「平成」があり、日本のJIS X 0213や、国際的にもUnicodeによって標準化されている。

リンク
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