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納豆
辞書:科学用語の基礎知識 化学物質・食品編 (NFOOD)
読み:なっとう
外語:natto
品詞:名詞

大豆驢ア酵食品の一つ。

目次
概要
種類

納豆には大きく二種類、塩納豆(あるいは塩辛納豆)と糸引き納豆がある。

ただし現代において、日常的に納豆と言えば、糸引き納豆を指す。

なお、甘納豆は元は「甘名納糖(あまななとう)」と呼ばれていたものであり、納豆とは別物である。

名の由来

「納豆」という名の由来は諸説ある。

最も有力な説としては、かつては僧侶が寺院で出納事務をしていた「納所」で作られたため、とされている。

塩納豆

最古の納豆である塩納豆は塩と麹菌などを使って長期間熟成させて作ったもので、糸は引かず、ポロポロとしている。

その起源は古く弥生時代にまで遡るとされ、しかも産まれは支那という説もある。

今も京都の大徳寺納豆、浜松の浜納豆、奈良の浄福寺納豆が有名である。

糸引き納豆
起源

糸引き納豆は日本で産まれた日本独自の食品とされており、ネバネバと糸を引くのが特徴の食品である。

蒸した(あるいは煮た)大豆と納豆菌を使い、驢ア酵させて作る。

最初に食べた人は何を考えていたのかと思える姿をした食品で、普通なら腐って糸を引いたかのようなものは食べないだろうが、実際に食べた人がいたわけである。

糸引き納豆の起源は、米作の始まった弥生時代に自然発生した説、源義家・聖徳太子・加藤清正らが発見した説の二説に大別されるが、まだ決着は付いていないようだ。

納豆は腐っていない

豆が糸を引いている様は尋常ではなく、まるで豆が腐っているかのようであるが、腐ってはいない。発酵しているのである。

驢ア酵腐敗がどう違うかは明確で、人間が食べて、腹痛を起こすものは腐っている=腐敗であり、腹痛を起こさないものは腐っていない=発酵なのである。

納豆は食べても腹痛を起こさないので、腐っていないということである。

栄養成分

糸引き納豆はグロテスクな姿ではあるが、ビタミンなど豊富な栄養素を含む、健康食品である。

次のような成分を含む。

ナットウキナーゼ

酵素としてナットウキナーゼを含む。これは直接血液中に入れれば血栓などを溶かす働きを持つが、口から摂取しても消化されてしまうため薬効はない。つまり納豆という食品には血栓を溶かす薬効はない。

血栓溶解作用が強いため出血性疾病を持つ人などには禁忌とされているが、経口で摂取しても薬効はないため、ことさらに避ける理由はないと考えられる。

なお、食べ過ぎは塩分やビタミンKなどの摂り過ぎとなり、また痛風を招いたりもするので、何でも摂りすぎはよくない。

旨味成分

納豆の旨味成分はグルタミン酸を始めとするアミノ酸で、大豆蛋白が納豆菌の作る酵素で分解されて作られる。

グルタミン酸は昆布などにも含まれ、和食の出汁には欠かすことの出来ない旨味成分でもある。

従って、発酵が進むほど旨味成分が増え、旨みが増すということになる。

粘りと納豆アレルギー

納豆の粘りは、納豆菌が大豆の蛋白質を分解して作る、旨味成分でもあるポリ-γ-グルタミン酸と、糖の一種であるフラクタンからできている。

納豆でアレルギーを起こす人がいるが、その多くはサーファー、ダイバーなどのマリンスポーツをしている人だという。これは、クラゲの触手にも同じポリグルタミン酸が含まれるため、海中で度々クラゲに刺されるうち、アレルギーになってしまうことが分かっている。

このアレルギーになってしまった人は、クラゲに刺された場合はもちろんだが、クラゲを食べたり、納豆を食べたりした時にもアナフィラキシーを起こし、場合によっては死亡する可能性があるので注意が必要である。

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